★進め!!野外探検隊★

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サワトラノオが、いよいよ見頃です。

2011-05-05 | 自然観察(植物)

浮島ヶ原自然公園に咲く、環境省レッドリストで絶滅危惧IB類の花、サワトラノオがいよいよ見頃になってきました。
ヨシの中に、白い花が見えるようになってきています。



サクラソウ科で、山でおなじみのオカトラノオと同じ属です。
ただ、オカトラノオのように花序が曲がらずまっすぐに咲きます。
また、同じく湿地に咲くヌマトラノオより早く咲き、花が密になります。

このサワトラノオ、全国でまとまった数が咲く自生地は5ヶ所ほどと言われています。
大きな自生地は、埼玉県(ただし、ここ3年ほどあまり咲いていないようです)、ここ静岡県富士市から沼津市にかけて、九州の阿蘇高原ほどのようです。(大阪府の淀川流域にもあるらしい)
日本列島の太平洋岸だけに分布し、自生地が点在しているのが現状です。
(もし自生地をご存じの方がいましたら教えていただけないでしょうか。データを集めたいと思います)

稀な花なので、毎年遠くから見に来られる方がいるほどです。
(昨年は、わざわざ福井から見えた方もいました)

ヨシの茂みの中に咲いていますが、日光が当たるように周りのヨシを刈っています。
そのおかげか、今年は若干増えたように思います。
今年はヨシの成長が遅いのも良かったようですね。

いつまでも残っていくように保全していきたいですね。

ニワゼキショウが咲き始めました

2011-05-05 | 自然観察(植物)

ニワゼキショウが、紫色の花を咲かせていました。
この花を見ると、いよいよ春も終わりだなと感じます。



小さいけど、アヤメ科です。
漢字で書くと「庭石菖」。
「花菖蒲」の「菖」が入っています。

ややこしいのはセキショウ(石菖)は、まったく違う植物だということ。
そもそも「菖蒲湯」に使うショウブは、サトイモ科の植物で花も地味です。花がきれいな「ハナショウブ」とは違う植物。(そもそも昔は、このショウブを「あやめ」と呼んでいたので、混同されてしまうようです)
で、セキショウは岩につくショウブということで名付けられた、やっぱりサトイモ科の植物。

葉がこのセキショウに似ていることから、「庭に出るセキショウ」ということでこの名前になったとのこと。
でも、分類はアヤメ科なんですね。ハナショウブの仲間です。



白いタイプの花もあります。
どちらも同じ種です。品種の違いといったらいいでしょうかね。
アメリカ原産の帰化植物で「ニワゼキショウ」は、グループ名みたいなものと考えればいいでしょうか。

これから、マツバウンランに変わってニワゼキショウの花畑になる野原も出てくると思います。