曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

日テレの「〜といいます」が気になる

2020-06-09 14:55:00 | 社会



6月に入り、ようやくうちの会社も通常業務を再開した。50日弱、休業で自宅待機していたことになる。

その間、休校ですでに休みっぱなしの子供達と嫁のペースに合わせて生活していた。それは、テレビが垂れ流しているワイドショーなどを見るともなしに見続ける生活であった。

そこで前から気になっていた日テレの文体が、ますます気になるようになった。

映像につくナレーションの文末に「〜といいます」が異常に多いのだ。

「店員はマスクをして営業しているといいます」

くらいなら、ああそうか、取材したらそう言われたのか、と思うが、

「備品の搬入にも遅れが出ているといいます」

「休日の人出は戻っているといいます」

「スマートフォンを使って申請が受理されているかどうかを確認できるといいます」

「新型コロナウイルスの影響で添乗員の仕事はなくなったといいます」

などと連発されると、ちょっとおかしいなとなるわけだ。取材した個人から聞いた話だけでなく、広い範囲の状況などを「といいます」と言われると、この耳触りのふわっと感が、不必要に取材相手に寄り添っているように感じて鼻につく。聞いた話(=と言われた話)だから、真偽は不明、責任は取材された側にあると言ってるようにも聞こえるし。

一応出版社を2社経験してる僕に言わせると、おそらくこれは日本テレビアナウンサー室の原稿スタイルとして規定されてるんだと思う。出版社には、それぞれそういうのあるんです。GBではなくGbytesと表記するとかね。

おそらく、日テレに「といいます」が好きな偉い人がいて、全社的に、特に取材映像につけるナレーションの原稿は、この文末で行こうと。「といいます」で書いておけば、大体その原稿は上司にオッケーと言われるので、なんか変だな、使いすぎだな、と思っていてもやめられない。

僕は、例えば「与党は、今国会での採決を目指す考えだといいます」「大統領は軍の出動を指示したといいます」などと、この文末を使ってはいけない原稿に使われる事故が、いつか起こるんじゃないかなと期待している。

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