国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は17日、トルコ・イスタンブールで審議を再開、20世紀を代表するフランスの建築家ル・コルビュジエ(1887~1965年)が設計した東京・上野公園の国立西洋美術館など7カ国17作品を世界文化遺産に登録することを決めた。革新的な作品で近代建築の基礎を築いたと評価した。日本の世界遺産は計20件(文化遺産16件、自然遺産4件)になる。他国にまたがる世界遺産は国内初。東京都心の遺産の誕生で、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた訪日観光客の誘致にも弾みがつきそうだ。
中国軍の孫建国・中央軍事委連合参謀部副参謀長(海軍上将)は16日、南シナ海における中国の領有権を否定した常設仲裁裁判所判決を受け、軍事力を強化する方針を表明した。判決後、軍高官による公の場での発言は初めて。孫氏は同日、清華大学が開いた国際シンポジウム「世界平和フォーラム」での講演で語った。孫氏は「中国軍の一員として、今回の判決は軍隊に幻想を捨てさせた」と強調。「軍事力を強化し、改革を深化させ、能力をより高め、やむを得ない状況下で国家主権と権益を守るための最後の決定的な役割を発揮しなければならない」と述べ、南シナ海の権益確保のために軍事力を使った強硬手段も辞さない構えを示した。