【ニューヨーク共同】米半導体大手インテルの共同創業者ゴードン・ムーア氏が24日、死去した。94歳。半導体の「ムーアの法則」で知られる。
ムーアの法則(ムーアのほうそく、英: Moore's law)とは、大規模集積回路(LSI IC)の製造・生産における長期傾向について論じた1つの指標であり、経験則に類する将来予測である。
- 1990年 - アメリカ国家技術賞
- 1997年 - IEEEファウンダーズメダル
- 2002年 - バウアー賞ビジネスリーダーシップ部門
- 2003年 - C&C賞
- 2008年 - IEEE栄誉賞
- 2010年 - ダン・デイヴィッド賞
- 1929年、サンフランシスコ南部の太平洋岸の小さな田舎町で生まれた。中学生の頃におもちゃの実験セットで黒色火薬などを作って遊んでいる内に科学に興味を持ち、高校時代にはニトログリセリンを作ったこともあった。
1946年、サンノゼ州立大学へ進学。専攻は化学、副専攻は数学を学び、1948年に化学の上級カリキュラムを学ぶためカリフォルニア大学バークレー校に転籍し1950年に卒業した。 すぐにカリフォルニア工科大学大学院に進学。赤外線分光学分野の研究で化学博士号を取得した。 卒業後ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所に入社した。しかし研究チームの解散とともに退社した。
1956年、ウィリアム・ショックレー博士に誘われてショックレー半導体研究所に入社。ここで盟友ロバート・ノイスに出会う。だが博士との折り合いの悪さから8人の仲間とともに同社を退社することになる。後にこの時の8人の研究員は「八人の裏切り者」と呼ばれることになる。
起業家アーサー・ロックの支援により、ムーアは仲間とともに1957年にフェアチャイルドセミコンダクターを設立した。1961年にはICの大量生産に乗り出し、60年代半ばには世界最大の半導体メーカーとなった。1963年には同社に面接に来たアンドルー・グローヴを採用している。
しかし会社が大きくなるにつれて人事を巡る問題が生じ、経営陣に強い不満を持っていたノイスと共に会社を去ることになった。そして1968年7月18日にインテルを設立した。翌8月に従業員第一号としてグローヴを採用した。