公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

KININARU 技術 プラズモニック導波路

2019-12-05 17:18:00 | 経済指標(製造業)
技術はいいんですがマクロ環境は最悪





労働分配率上昇は企業利益を押し下げるが、その中に株価サイクルが見える。


日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田純、以下 NTT)は、国立大学法人東京工業大学 理学院 物理学系の納富雅也教授(東京都目黒区、学長:益一哉、以下 東工大)と共同で、ピコ秒(1兆分の1秒)以下の超高速領域で動作する全光スイッチを世界最小の消費エネルギーで実現しました。従来の全光スイッチ技術では、超高速性と低消費エネルギーを両立させることは困難であると考えられてきました。本研究グループでは、プラズモニック導波路[用語1]と呼ばれる幅と高さが数十ナノメートルサイズの光導波路に、非線形光学材料として近年注目されているグラフェン[用語2]を組み合わせることによって、超高速かつ低消費エネルギーで動作する全光スイッチを実現しました。達成した動作速度は電気を利用した光スイッチでは到達不可能な領域にあり、将来の超高速な光情報処理集積回路への応用が期待されます。また、本成果は極限的に小さな光導波路の実装を可能とするプラズモニック導波路技術の研究を更に深化させるものです。
本研究成果は、2019年11月25日(英国時間)に英国科学誌「Nature Photonics」のオンライン版で公開されました。
なお、本研究の一部は、独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成金の助成を受けて行われました。








用語説明
[用語1] プラズモニック導波路 :
金属表面において光は金属中の電子と結合した状態(「表面プラズモンポラリトン」と呼ばれる)で存在し、それは金属表面の極近傍に強く局在する。この特性を活用した導波路はプラズモニック導波路と呼ばれ、光をナノメートルレベルの領域に閉じ込めた状態で導波させることができる。
[用語2] グラフェン :
炭素原子が六角形格子構造上に並んだ単一原子層厚のシート状物質。低次元性に起因した特異なバンド構造を持つことが知られ、光学的・電気的に優れた特性を有しており、盛んに研究が進められている。ここでは特に、可視から赤外までの広い波長領域で単一原子層厚あたり2.3%も光を吸収すること、キャリア緩和が超高速であることが重要であるが、これらの性質はグラフェンの特異なバンド構造に起因する。
[用語3] RC時定数 :
電気回路などで、入力信号の変化に対する出力の応答時間の目安となる定数を時定数と呼ぶ。特にRC回路においては、電流を流し始めてから定常電流に至るまでの応答時間が、抵抗Rと電気容量Cの積(RC)によって決まり、RC時定数と呼ばれる。一方、電気回路を用いない全光素子ではRC時定数による応答速度の制限がないため、超高速動作が可能となる。
[用語4] プラズモニクス :
光をナノメートルレベルの空間で扱い、光によるエレクトロニクスの限界打破を一つの目標としているのがナノフォトニクスである。その中でプラズモニック導波路※1等の金属ナノ構造を導入することで、これを実現していこうとする分野をプラズモニクスと呼ぶ。
[用語5] 非線形光学効果 :
高強度の光を入射したときに物質の応答が強度に比例しなくなる効果。可飽和吸収等の様々な現象が生じる。
[用語6] 吸収係数 :
ある物質がどの程度光を吸収するのかを示す定数。
[用語7] 可飽和吸収 :
高強度の光を入射したときに光吸収が飽和する現象。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 重要なこと | トップ | 桜サク »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。