11月末ハルノートが出た時点で単冠湾を出て機動艦隊再配置が始まっていたから。最後のPoint of no Returnの通信「ニイタカヤマノボレ 一二〇八」の歴史的意味がある。この頃には外務省仕様の暗号は米国に解読されていたんだろうけど。日本がどこを攻撃するかは米国も推測するしかなかった。実際米国はフィリピンで新高山のある台湾を攻撃する準備をしていたという。
真珠湾だけが作戦ではない。マレー、コタバル進撃はもっと早く始まっていた。陸軍と海軍の暗号は解読されてはいなかったようだ。
米国は日本の外務省が使用する暗号を、昭和16年の夏ごろから解読。真珠湾攻撃の半年前。米国は日本の外務省が使っていた暗号が、スウェーデンの会社が開発した「暗号機械」で作成しているということを突き止め、同じタイプの「暗号機械」を入手して暗号の原理を突き止めていた。
日本時間の1941年12月2日、日本海軍連合艦隊司令部は北太平洋上を航行中の機動部隊に対し「新高山登レ1208(ニイタカヤマノボレヒトフタマルハチ)」という暗号電を送信した。この暗号は同12月8日に米国ハワイの米軍艦艇、施設、基地を攻撃せよとの命令で、航空母艦(空母)6隻を含む機動部隊は攻撃準備を開始した。