公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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300兆円市場5G 総合力でAGCが優位か

2019-03-22 07:13:34 | 経済指標(製造業)
300兆円市場と言われる次世代通信規格5Gだが、本命の28GHzとユビキタス1平方キロメートルあたり100万センサーの時代になれば熱損失がエネルギーの壁になる。簡単に言うと電子レンジで出来るだけ温まらない素材で被覆支持しなければならない。この分野で日本企業の中で戦略を持ってEA―2000で世界市場に向かおうとしているのがAGCだ。7月には約160億円を投じ、米パーク・エレクトロケミカルから銅張積層板事業を買収する と発表。

追補《AGC(旧旭硝子)は2日、同社株を保有する金融機関4行が株式を売り出すと発表した。売り出し株数は合わせて570万株で発行済み株式数の約3%に相当する。個人投資家を中心に売り出す。2018年に改定コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)に政策保有株の縮減方針が盛り込まれ、金融機関や事業会社による保有株式の売却が増えている。》


AGCの供給するフッ素樹脂ハイブリッドは量産品世界一の性能を持つ。同社は素材だけでなく基盤まで一貫供給を狙い動いている。性能は比誘電率と誘電正接の二次元で評価される。更にこういう機械学習をドンドン応用すべきだと思う。
比誘電率
「真空中=1」を基準とした物質の誘電率の比で、信号速度と密接な関係にある。
大量の情報を高速で処理するには、信号速度の高速化が不可欠となるが、信号速度は比誘電率の平方根に反比例するため、この高速化要求は低誘電率化によって達成できる。εr、Dkとも表す。

誘電正接
「真空中=0」を基準とした効率伝送の目安で、誘電正接(伝送損失)が低いほど信号の減衰も少なく、効率的な信号伝達が可能となる。tanδ、Dfとも表す。




従来のFR-4(Flame Retardant Type 4)=《ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させて熱硬化させた基板の代表格。材料はガラエポ》やポリイミド樹脂からいかに早く量産シフトできるかという点でトップクラスにある。しかし技術だけで見通すのは困難だ。

Roger社という技術先行者があるが、特許の関係詳細は不明。AGC(旧旭硝子)は昨年8月30日、千葉工場(千葉県市原市)にフッ素樹脂「EA―2000」の製造設備を新設すると発表している。国内対抗は住友化学の液晶ポリマーLCPだ。しかしAGCは5G向けの合成石英ガラスアンテナでも独自に技術展開できるから、戦略ポジションの見通しが良い。素材だけでは住友化学の営業展開は需要が二次情報になる。AGCが優位と見ている。

ところでAGCには気になる経歴の役員がいる
1970年4月 武田薬品工業㈱入社
1999年6月 同社取締役
2003年6月 同社取締役社長
2014年6月 同社取締役会長
2017年3月 当社取締役(現在に至る)
2017年6月 武田薬品工業㈱相談役
2019年6月 同上退任 

ここまでくれば、敢えて名前を書く必要もないが、この人物の三極会議議長就任以降の日本における欧米資本のミッション&役割を国際的視点で描いてみたほうがいい。日本を代表する財閥三菱グループを国際的M&Aでサラミのようにそぎ落とすというこの10年間の国際資本市場の動きを目で追えば、三菱自動車、の次に来るのがAGCではないだろうかとみている。近い将来大きな不祥事の暴露そして株価低迷後のM&A話がAGCで起こるだろう。

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