公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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KININARU 技術8 スピントロニクス技術への応用

2019-03-22 18:47:00 | 経済指標(製造業)

グラフェンでカバーしたスズ単原子膜が真空中・大気中の両方でスピン偏極した電子の伝導を担うことがわかった。
本スズ単原子膜には、膜面内方向に寝たスピンをもつ電子と膜面垂直方向に起立したスピンをもつ電子の両方が存在していることを発見した。
グラフェンを保護膜として用いることで、従来真空中のみに制限されていたスピントロニクス材料が大気中でも使用できる可能性を示した。


ラシュパ係数(Rashba coefficient)は、スピン軌道相互作用が強く関与する系において、スピンの分布とバンド構造の相互作用を表す重要なパラメータです。具体的には、スピン軌道相互作用に起因するスピンの分極やスピン流の生成に関連しています。

ラシュパ係数の理論的最大値は、物質の種類や構造によって異なりますが、通常、以下の要因によって決まります:

1. **材料の対称性**:対称性の高い材料ではラシュバ係数が小さくなることが多いため、対称性の破れが重要です。

2. **スピン軌道相互作用の強さ**:PbやBiなどの重元素を含む材料では、スピン軌道相互作用が強く、ラシュパ係数が大きくなる傾向があります。

3. **バンド構造**:材料の電子バンド構造がどのようになっているかによっても、ラシュパ係数は変化します。

一般的には、特定の材料、例えば重金属や2次元材料において、ラシュパ係数は数十 eV·Å のオーダーに達することがあります。いくつかの研究では、ラシュパ係数の最大値が0.1 eV·Å 以上になることも報告されています。

具体的な値は材料や条件に依存しますので、対象とする特定の材料や系についての文献を参照することが推奨されます。


発表雑誌:

雑誌名:「Physical Review Letters」
論文タイトル:Coexistence of two types of spin splitting originating from different symmetries(和題:異なる対称性に由来する二種類のスピン分裂バンドの共存)
著者:Koichiro Yaji*, Anton Visikovskiy, Takushi Iimori, Kenta Kuroda, Shingo Hayashi, Takashi Kajiwara, Satoru Tanaka, Fumio Komori*, Shik Shin (*責任著者)



https://www.sankei-award.jp/sentan/jusyou/2024/01.pdf


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