公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

ベンチャービジネスが個人に期待する能力

2010-12-28 19:26:23 | ドラッカー
 能力とは未知なものです。
 現在に立つ誰にも共通して平等に未知なものです。
 その人だけが知る少し先の景色、音色、味覚、痛みがその人の固有の能力の契機であって、
 能力を振り返ることはできても予測する事ができない。 

 ベンチャービジネスは成熟し安定したビジネスとは別の見方で個人の能力を引き出そうとする。
 通常、能力とは実現の再現性を問う。しかし信じるべき指針のない、予測不可能なベンチャーの戦いにおいて繰り返しできることもって戦闘能力とは言えない。同じ事を繰り返すのは能力の枯渇と看做す。それがベンチャービジネスです。

 幸いな事にはベンチャーにおける能力は年齢性別学歴経験を問わず、平等に未知なもの、あるいは自覚できないものです。しかしながら総ては結果で測定されるという厳しい宿命がある。
 英雄的成功者の軌跡をまねて行動を辿る事がベンチャービジネスが個人に期待することではありません。期待するのは変化、あるいは顧客にとっての差分価値、差別化と卓越です。

 ドラッカーはスタートアップのベンチャービジネスに役立ちそうな事は一つも語ってません。むしろ安定した企業に必要な事を語っています。お金を持ってなさそうなお客をドラッカーは想定していなかったのかもしれません。

 ベンチャービジネスが収益が出るまでどれだけ苦しいかは、起業に共通したことですが、通常の個人事業はゼロからのスタートではなく何らかの社会経験と顧客があって独立するものです。社会にとって新しく、顧客ゼロから始めるビジネスは、偏に経営者の能力に依存する。スタートアップの経営者は自分自身にさえ予測できない自分と出会わなければなりません。
 スタートアップのやってはならない危険なことは、自分で自分自身の限界を引いてしまう事。

 従って何でもやってみよう。 21歳の頃のようにどこまでも続く時間の始まりに立った感動のまま。

 Whatever 21もらいました。
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