個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

もうちょっと力を入れてくれてもいいんじゃないですか?

2018-05-03 10:25:07 | 不登校
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

ゴールデンウィークも始まり外は賑やかですね。私も金土日と3日間休みをいただきましたが、究極のインドア派ですので、特にどこへも行かず、家の中でアルコールをとりながら、ゆっくり映画でも観ようと思っています。ゴールデンウィークといえば、この時期に高卒認定試験の出願が始まります。高卒認定試験というのは以前の大検で、なんらかの理由で高校に進学できなかった人や中退した人たちが、大学や専門学校に進学するために、高校卒業と同等の資格を得るための試験なのです。この高卒認定試験があるから、たとえば高校を中退したからといって、それで終わりではなく、もう一度やり直すことができるのです。そういう意味では絶対になくしてはいけない制度の1つです。

私の塾でもこれまで何人か高卒認定試験を受験した生徒がいましたし、今年も受験予定の生徒がいます。この子たちにとっては、一度は諦めていた大学進学、いや、人生そのものを前向きに見つめなおすことができるきっかけになったり、希望の光が見えてきたりで、本当にありがたい制度なんです。まだ10代の子どもなんです。いくらでもチャンスをあげましょうよ。しかも罪を犯したわけでもなく、ただ学校に行けなくなっただけなんですから。そういう子どもたちを見捨てるような国には未来なんてありません。

「だから日本には高卒認定試験という制度があるんだから、それで十分だ」という人もいるでしょうが、決してそうとは言い切れません。というのも高卒認定試験の制度を管理しているのは文部科学省です。その文部科学省にこの高卒認定試験をよりよいものにしようという姿勢が見えないのです。たとえば、今現在文部科学省のHPには昨年度実施された試験の過去問が載っていません。今年度の出願が始まっているにもかかわらず、まだなのです。文科省に電話をしてそれについて質問したところ、「いろいろと立て込んでいて忙しいんです。もう少しお待ちください」との返事がありました。「マジか!」怒りを通り越してあきれてしまいました。昨年度の問題をホームページに載せることなんて全教科おこなったとしても、1時間もあれば十分できるはずです。それを「忙しいからできない」と言い放つことができるのは、まさに「心が亡い」からです。

高卒認定試験を受験する人の多くは学校に行けてないんです。塾や予備校に行くことができない人もたくさんいます。本屋に行っても、高卒認定試験用の問題集なんてほとんどありません。ネットなどで調べて購入しても、そのテストにあまり直結しない問題集も多いのです。とにかく情報が少なく、どういう勉強すればいいのかわからない人がたくさんいます。それでも、なんとか自分の将来のためと強い覚悟で試験勉強を頑張っているのです。

昨年度のテストがどのようなものであったかというのは、勉強するうえでとても大事な情報です。それを半年以上も経っているのにまだ載せていないなんてありえないです。しかも、昨年度は国語の出題形式がずいぶんと変わりました。今年度も同じ傾向だとすると、昨年度の問題を解いていない人は、その変化に驚き、頭が真っ白になってしまう人もいるでしょう。

簡単に認定試験の合格を与えろと言ってるわけではありません。対応が冷たすぎることに対する批判であり、もう少し認定試験を受験する人たちの立場で考えてあげてほしいと思います。

受験する場所や時期もそうです。認定試験は年に2回あり、1回目は8月上旬です。暑すぎて普通の学校は休みになっている時期ですよね。不登校やひきこもっていた人にとっては、外に出るだけでも大変なのに、この暑い中、2日連続で行かなければなりません。しかも、大阪では受験会場は1つしかありませんので、かなり時間がかかってしまう場合もあり、行くだけで疲れてしまう人もいるでしょう。また、せっかく普通の学校は休みになる時期なのですから、せめて試験会場は広くてゆっくりできる大学などでできないのでしょうか?昨年度は11月の2回目の試験は大阪大学が会場でしたが、1回目の8月の試験はせまい専門学校でした。今年度も8月の会場は、学校ですらなく、貸し会議室が大阪の会場です。

試験は全教科受験するとなると、9時30分~17時30分の長丁場です。暑い時期ですし、せめて休憩時間くらいはゆっくりと休めるような環境を提供できないのでしょうか。

もちろん、受験会場を増やしたり、広い会場を使ったりとなると費用も必要となるでしょう。ですが、昨年度の問題を「忙しい」という理由でホームページに載せていない現状からみても、どこか高卒認定試験を「これぐらいやったったらいけるやろ。」というような軽い気持ちで取り組んでいるとしか思えません。文科省の人たちからしたら、高卒認定試験というのは「それくらいのもん」かもしれませんが、受験する子どもにとっては、自分の人生をかけて勝負しているのです! その決意や覚悟だけは決して軽く考えないでほしいと心から願います。

ONE-SのHP


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