先週の続きになろうかと思います。
若い元部下の死。
だれだっていつか死ぬんだ、ちょっと早いか遅いかだけの違いだけくさ・・・
そう思っても訃報を聞いた夕は涙が・・・こみあげてきました。闘病中でその日が近いのを知りながらです。
無理してでも葬式には出ようと思いました。
最近は葬式もひとつの見せ物という面があります。
演出をされたらかなわんな~
”男は泣くな!”と言われて育った世代です。
このごろは男の方がめそめそすることが多いように思えます。 だけどやはり泣き顔を見せたくない思いがありました。
心配は不要でした。簡素な式でした。助かりました。
しかし、子を見るとつらさはあります。まだ10歳ということです。
式はおとなしくしていましたが、通夜は同級生が多数来てくれてはしゃいでいたということです。
幼い子が悲しんでいるのを見るのはつらいですが、何が起こったのか知ってか知らでか、はしゃいでいるのを見るのはもっとつらいものです。
家族への思いでしょうか? 痛さがつらかったのでしょうか? ご遺体は目も口も半開きでした。
つらかっただろうな・・・さらば
彼が投与されていたのはシスプラチンという薬だそうです。
薬剤の有効成分を細胞に行き渡らせるには、構造が小さいことが必要なようです。
10t車やトレーラーでは大量輸送は可能であっても、戸別の配送には不向き、軽四か自転車くらいがいいといった感覚でしょうか。
その自転車に相当する基材として金属が優れているそうです。
プラチンというのはプラチナを使っているという意味のようです。
よくわからん話ですが、物質にはシス体とトランス体というものが存在するそうです。
まったく同じ部品から成るものの、部品の付き具合の違いで違う性質を持つそうです。
このプラチナ化合物は、シス体だけが抗腫瘍効果を持っていて、シスであるプラチナ化合物の薬剤ということがシスプラチンの命名のようです。
化学の結晶という感じでいかにもききそうです。
しかし、激しい副作用があるそうです。
それにも耐えてきたんだろうな~と思います。
生前の本人の弁です。”こんなにつらいんだ。腫瘍にも相当こたえているはずだ、きっと!”
医学やそれを支える技術はどんどん進んでいきます。
死のうにもそうそう死なせてもらえない時代もくるかもしれません。
一方で、”生産力がなく、金だけかかる年寄りは早く死ね!”
きわめて乱暴な言い方ですが、成熟社会の”真理”、”心裡”かもしれません。
穏やかに死にたいものだ・・・
帰りの新幹線の中で、少しシンミリしてしまいました。
さー、仕事! 元気に!