
晴天に恵まれた丹後半島.海の前には棚田が広がっていて,青と緑の爽やかな景色が出迎えてくれた.今回は,丹後半島を周回するためにやってきたので,とりあえずR178で北上することにした.

R178は丹後半島の切り立った崖沿いを行く道で,いわゆるワインディングロードだ.まわりには,道の駅やコンビニもなく,とても静かなところである.交通量も少ないので,すばらしい海の景色を見ながら疾走することができる.

国道からは,至るところに海岸の方へ分岐した道がある.前を走る自動車に追いついてしまったら,迷わず海岸の方へと寄り道することにした.海岸では,絶壁に白波がぶつかって,白い飛沫が眩しく輝いていた.

岩にぶつかる波の迫力ある音を聞くと,妙に懐かしいような気持ちがした.これまでよく走っていた潮岬や荒船海岸など紀伊半島の記憶が甦ってくるようだった.さらに,この辺りの景色には,紀伊半島と同じような雰囲気があった.

ダイナミックな海岸線を満喫しながら北上し,砂浜の海水浴場がある久僧というところまでやってきた.ビーチには,ちらほらと海を楽しむ人たちの姿もあった.

この久僧というところは,ビーチの先に漁港があって,海岸沿いに民家が立ち並んでいる.この辺りには,とにかくカモメが多く,そこらじゅうに独特の鳴き声がこだましていた.

カモメたちは,人が近くに寄っても,何も恐れないようで,平気な顔をしていた.こんな機会はめったにないので,しばらく夢中になって,カモメにできるだけ近づいては,シャッターを切るのだった.

こんな感じで,時間も気にせず,自由気ままに過ごすのはいつ以来だろうか.日常の心配事や不安事を忘れて,ツーリングに没頭している自分がいた.丹後半島のすばらしい海岸線のみちは,まだ始まったばかりだった.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます