サボ鼻道展望台を後にし,国道42号線を南下して紀北町の三浦漁港の南に位置する始神さくら広場までやってきた.オートバイを駐車場に止めて,目指すは始神(はじかみ)峠だ.さくら広場から宮川第二発電所の前を通り過ぎると,峠まで続く江戸道が現れる.
時刻は15時を過ぎ,太陽の位置が低くなっていることに気付く.ちょっと不安を感じたが,峠までは1キロメートルほどだから,暗くなる前に峠から戻ってこれ . . . 本文を読む
三重県は紀北町の国道42号線,古里トンネル脇にサボ鼻道という遊歩道の入口がある.そして,入口からすぐのところに展望台があるらしい.ここは何度も通っているが,トンネル脇に不気味な廃ホテルがあるので,展望台などある訳ないと思っていた.
古里トンネルの脇にオートバイを停めて,廃ホテルの横を進んでいくと,すぐに展望台が現れる.展望台からは,古里海岸の沖合に浮かぶ大小さまざまの島を一望すること . . . 本文を読む
天狗倉山(てんぐらやま)頂上からの眺めは素晴らしいけれど,一枚岩の上と言うこともあって,ちょっと落ち着かないので,しばらくしたら梯子を下りることにした.へっぴり腰になりながらも,無事に梯子から降りることができた.一枚岩の下には,修験道の開祖である役行者が祀られている.
頂上の下にも見晴らしのいい岩場があって,360度方位地図が据え付けられている.正直なところ,個人的には頂上の一枚岩に . . . 本文を読む
尾鷲側から馬越峠道を歩き,ほどよい疲労感を持って,無事に峠までたどりつく.休憩もそこそこに今回の目的である天狗倉山(てんぐらやま)を目指して,馬越峠から山道をさらに登っていく.
馬越峠から序盤の道は,ゆるやかな勾配の道が続く.ところが,歩いていくにつれて,徐々に勾配が急になってくる.石畳が整備された馬越峠道と違って,天狗倉山への道は本格的な登山道といった形だ.
時刻は朝早いと . . . 本文を読む
尾鷲と海山とを結ぶ標高332メートルの馬越峠はツヅラト峠と同じように,伊勢神宮と熊野三山とを結ぶ信仰の道として多くの巡礼者が往来してきた峠道だ.尾鷲側の登り口前にある駐車場にオートバイを停めて,峠を目指して歩ていく.
まだ朝が早いため,辺りは静まり返っている.シダや尾鷲ヒノキの緑がまだ覚め切らない目に優しく映る.幽玄という言葉がぴったりな雰囲気で,山伏あるいは天狗が現れてもおかしくな . . . 本文を読む
尾鷲市内のホテルで目覚めたとある朝.日の入りの時刻はとっくに過ぎていて,カーテンを開けて窓の外の景色を眺めてみると,寝静まった尾鷲市の街並みが広がっていた.
尾鷲漁港前のメインストリートも休日とあって,交通量はほとんどなく、とても静かだ。漁港の建屋の屋上には、カラスとトンビが共存して止まっていた.人間でいうところの朝礼でもしているのかもしれない.
西側の方を見てみると,まだ瓦 . . . 本文を読む
ようやく暖かな日が増えてきたが,陽が暮れだすとやっぱりまだ寒い.それにしても,日暮れるのがかなり遅くなってきた.尾鷲港では,18時を過ぎてもまだ明るい.もう春がすぐそこまで来ている.
そして,尾鷲港のシンボルでもあった三田火力発電所の煙突がなくなってから1年が経過したが,旅の途中で尾鷲港に立ち寄らないことはない.でもやっぱり煙突がない港には,中々に慣れることができないでいる.
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紀勢自動車道を大内山ICで下り,国道42号線を南下し,紀北町の梅ケ谷駅の手前を山手側に進んでいくと,ツヅラト峠の登り口がある.オートバイを路肩に停めて,身支度を整えたら峠を目指して出発だ.
ツヅラト峠は,三重県の大紀町と紀北町とを結ぶ標高357メートルの峠道だ.峠の名前の由来通り,九十九折れの道が続く.伊勢神宮と熊野三山とを結んだ,かつての巡礼の道だ.
国道42号線の荷坂トン . . . 本文を読む
英虞崎の景色,楯ヶ崎と二木島灯台を思う存分に堪能することができたので,そろそろ引き返すことにしよう.ふと,灯台の方を見上げると,何か遺構のようなものがあることに気付く.あれは昭和34年の伊勢湾台風で大破した神武天皇上陸記念碑の台座だそうだ.
さて,英虞崎から再び,楯ヶ崎原生林の中へ入る.太陽はすっかり上空まで昇り,鬱蒼と生い茂る樹林帯の中を明るく緑色に照らす.黄緑色に輝くシダが,とて . . . 本文を読む
二木島湾の東端,英虞崎に立ち寄ったなら,楯ヶ崎を見ないで帰る理由はない.約3年ぶりに見る楯ヶ崎は,相変わらず勇ましく,そして美しかった.この景色の前では,日常生活のあらゆる悩みや不安が吹き飛んでしまう.
楯ヶ崎は柱状節理の発達した玄武岩で,高さ約80メートル,周囲550メートルの岩塊だ.本当に海の下から,六角柱の岩が空に向かって,突き出ている.驚異的な自然の神秘の姿だと思う.
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