梅雨空の下,深緑の鷲峰山線をとことこと,ゆっくり走っていくことにした.自然豊かなところで,拳くらいの大きさのヒキガエルが,道路をゆっくりと横断していた.慌ててカメラにおさめようとしたが,シャッターチャンスを逃してしまった.
道中には,大きな水溜りのある所があった.路肩の土手を登って水溜りを回避しようとしたが,途中でタイヤがスタックしてしまった.渾身の力で,オートバイを土手から引き下ろ . . . 本文を読む
仕事の日は晴れていても,休日になると雨が降る.そんな天候が,ひと月ばかり続いているような気がする.こういう時は,雨に降られても心配のいらない自宅からほど近いところを散策するに限る.どこいく当てもなく,オートバイに跨ってふらふらと走りだすのだった.
やって来たのは京都のお茶の生産地,和束町と宇治田原町をつなぐ舗装林道の鷲峰山線.これまで何度か走行したことがあるが,交通量の少ない山中に伸 . . . 本文を読む
明け方の早いうちに,寝静まっている街をオートバイで抜け出して,峠を越えて和束町へ向かった.明け方は気温も湿度も低くくて,今もっともオートバイで走行しやすい時間帯かもしれない.
和束町を過ぎてから,無心で走行していると,気付けば伊賀のすこし手前辺りまで進んでいた.標高は500メートルくらいの低山だけど,下界の方はまだ雲で覆われていた.しばらく雲を眺めていると,雲は数分のうちに,字のごと . . . 本文を読む
関西地方では,不安定な大気の状態が続いている.しとしとと降る梅雨の雨ではなくて,夏のような雷鳴を伴う大雨になっている.せっかくの週末も,天気の神様は微笑んでくれそうにない.雨にうたれるのを覚悟のうえで,オートバイで山へ向かうことにした.天候には恵まれないが,気温は20℃前後と快適だった.
明け方から降っていた雨があがったことを確認して,昼前に自宅を出た.奈良県宇陀市の室生を南下して, . . . 本文を読む
京都府は相楽郡和束町.別名,茶源郷.元号が令和となっても,今年も変わらずにライダー泣かせの季節がやってきた.とうとう梅雨入りだ.雨の降らない国の人々にとっては,贅沢な悩みとして聞こえることだろう.
この時期は,二転三転する天気予報に一喜一憂させられながら,この週末はオートバイに乗って出かけるべきかどうかと,心中穏やかでない日々を悶々と過ごすことになる.天気予報は,予報会社が異なれば一 . . . 本文を読む
京都府は相楽郡和束町.別名,茶源郷.午前中からしとしと降っていた雨も,午後になるとようやくあがってくれた.時刻は15時を過ぎていたが,オートバイで和束町へ向かった.峠の途中で,いつものように和束町を眺めながらひと休みした.
最近,遠出のツーリングが重なっていたので,しばらく振りの和束町での茶畑散策だ.緑の波の中を駆け抜けながら,久しぶりに石寺の茶畑へ行ってみることにした.
石 . . . 本文を読む
三重県は多気郡大台町大杉.清流,宮川の上を新大杉橋を渡って,三重県道53号大台ヶ原線で大台ケ原の登山口を目指した.この道は,大台ケ原への登山口で終点になっている.
大台ケ原への登山口が近いということもあって,それなりに険しい山道を進んで行くことになる.5月だというのに,この日は初夏のような暑さだった.ヘルメットを被ったまま写真を撮っていると,汗が滲んでくる始末だった.春が来たと思った . . . 本文を読む
三重県は多気郡大台町を北から南へ,三重県道53号大台ヶ原線を走ってしばらくすると,宮川ダムが現われる.この道は,大台町から西に大台ケ原方面へと宮川沿いを走る快走路だ.この道を利用するものは,地元住民を除いては,熱心なハイカーか釣り人だけだろう.西へ進んでいくだけ,交通量が減っていく.
この辺りは,大台町の大杉という地域だ.三重県道53号大台ヶ原線はピストン県道となっており,大台ケ原へ . . . 本文を読む
5月半ばの,ある休日,とても風の強かった日のこと.急に思い立って,日本海側を走りに行くことにした.目指したのは,福井県の三方五湖の北から突出した常神半島だ.福井県道216号常神三方線で,きれいな日本海を横目に,海岸沿いを快走することができた.遊子休憩所という東屋で,しばらくの間休憩した.奥に見えるのは,小川漁港だ.
景色と走りを楽しみながら進んでいくと,あっという間に常神半島の先端, . . . 本文を読む
和歌山県の龍神村から奈良県との県境にある牛廻峠を目指して,峠道を上っていく.天気はあいにくの曇り空だが,新緑の木々と苔の緑の空間に包まれて,心の内まで浄化されていく様だった.
そして,ようやく牛廻峠に到着した.この峠は,特に展望がよいわけでもない.和歌山県と奈良県との県境であることを示す道路標識があるだけだ.ここから奈良県の十津川村を目指して,31キロメートルの道程が始まる.この長き . . . 本文を読む