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オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

ROUTE311 : OWASE → KUMANO

2022年04月28日 | 紀伊半島


 尾鷲から熊野まで南下するときは,熊野尾鷲道路やR42などの快適なルートを使わず,リアス式海岸沿いのR311をもっぱら使うことにしている.八鬼山トンネルを越えると,目の前に広がるのは賀田湾の素晴らしい景色だ.



 2021年8月に熊野尾鷲道路の尾鷲北と南のICが開通したこともあって,R311の交通量はさらに少なくなったような気がする.そういう訳で,海沿いのすてきな景色を眺めながら,貸し切り状態となった国道をほどよいスピードで駆け抜けることができる.



 賀田湾を通過すると,次は二木島湾に沿って南下していく.二木島湾と言えば,楯ヶ崎のある英虞崎,そして,波穏やかな真っ青な海がとても印象的なところだ.この風景を一望できる太郎坂広場の駐車場にオートバイを停めて,一息入れるのがルーティンになっている.



 4月も半ばを過ぎたということで,英虞崎の常緑樹林帯は,カリフラワーのような黄緑色のシイノキが目立つ.シイノキが何だか笑っているように見えなくもない.この躍動感あふれる景色に大地の生命を強く感じる.そして,いつものことながら二木島湾の海に浮かぶクロマグロの生け簀が,とてもいい感じだ.



 英虞崎の先端は,柱状節理の岩柱が空に向かって突き出ている.陸上からは地形的に楯ヶ崎を見ることはできないが,白亜の二木島灯台なら何とか写真におさめることができる.英虞崎の先端にはまだ2回しか行ったことがないが,いずれも素晴らしい記憶が残っている.



 二木島湾で楯ヶ崎に思いを馳せた後は,新鹿湾の海岸線に沿って南下していく.そして,新鹿湾の南に位置する波田須海岸でクライマックスを迎える.目の前に広がるのは,徐福の宮がある大きなクスノキとその先に続く真っ青な熊野灘だ.この景色を前にして,足を停めなかったことは一度もなかったと思う.本当に美しい場所だ.



 新鹿湾を過ぎると,ついに熊野市の市街地に入る.交通量は一気に増え,商業施設が目立つようになり,辺りは急に人々の活気で満ち溢れる.とは言え,海岸線は真っ青な海と空が果てしなく広がる.まるで南国のような景色の七里御浜海岸が,20キロメートル先の新宮市まで続く.
 尾鷲から熊野までのROUTE311は,わたしにとって夢の中のように居心地のいい場所だ.きっと,これから先もずっと・・・.

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