尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

彗星

2008年11月01日 23時38分28秒 | 詩の習作
命というものが
ひとつの振動であること
そのひとつひとつにこころを合わせ耳をすませば
固有のリズムとメロディーを持っていること
そしてその全体というものが
滅びと再生の交響であるということ

それでも今夜の自分というものが
こんなに貧しく惨めでありうること

星が瞬くようには
もう歌えないこと

どこにも行けなくて
帰りたいこと
その軌道

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男と女

2008年11月01日 01時45分11秒 | 尾崎まことの「写真館」
「カンナ」

男はまさしく女のそこにそれを発見するのである
何を?と云われてもこまるのだが…
遠い昔、失われたものであると同時に
人生を通して回復しなければならないものである
そのためにほとんど死に価するものである
そのために男は命を削り
女は見えないカンナで脚と指先を削るのである
それは神の手つき、といってよい
そして
その時、男はシャッターを切る

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