P突堤2

「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

初めて訪問された方へ

P突堤2へようこそ♪
キーボード解説文を大幅増量してリニューアルしました!
こちらのリンクからコンセプトをご覧ください。

5[みかん][きち]

2016-09-20 | 変換三属性の検討例
<未完・未刊・蜜柑を三属性で使い分ける>

未完・未刊…属性ハ(第三の属性)
蜜柑…属性イ(名詞全般)

ポイント:未は主に動詞の前につく打ち消しの接頭語なので第三の属性。打ち消しの効果に加えて今後状態が変化する含みをもたせたニュアンスがあります。

もう一例

<既知・基地・吉・機知を三属性で使い分ける>

既知…属性ハ(第三の属性)
基地…属性イ(名詞全般)
吉…本来はめでたいことをあらわす名詞であり・人名に使われるパーツでもありますが、「節約すると吉」のように用言的に使われるのでここでは属性ロ(用言全般)とします。
機知…本来はその場に応じて素早く働く知恵をあらわす名詞でありますが、「機知に富む」で定型句的に使われるものなのでここでは属性ロと解釈します。

ポイント:既は動作・状態などが終わっている・すでに済んでいることをあらわす接頭語なので第三の属性。


☆2例通して未⇔既の対立概念は動詞をはじめさまざまな語について意味を付加する接頭語として使われているので第三の属性としても最も顕著な例だと言えます。
音も一文字と短いため沢山の同音異義語の混同のもととなるのでこうして属性付けをして区別すれば選択しやすいので誤変換対策に非常に有効です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4対義語がペアとなって構成される熟語

2016-09-15 | 変換三属性の検討例
反対の意味・対になる意味を組み合わせた熟語は品詞上は名詞とされる場合が多いのですが、なにぶん両極から見た抽象概念なので単純な事物の名詞概念の語とは一線を画しているありかたが特徴的なので、これらの語は第三の属性である属性ハに分類するのがいいかと思われます。
ずらずらっと挙げていきますがこれらは単に対義語ペアの語をやみくもに並べたものではなく他に名詞属性や用言の属性をもつ同じ音の語が想起される語に絞って列挙していきたいと思います。

(反対の意味・対になる意味を組み合わせた熟語の例)
栄枯・開閉・可否・緩急・寛厳・寒暑・甘酸・苦楽・経緯・軽重・慶弔・公私・高低・硬軟・攻防・興亡・山河・自他・首尾・真偽・生死・正邪・盛衰・多寡・長幼・悲喜・物心

(対照:それらの語と同音の語句列挙)
英子・海兵・歌碑・坎宮・還元/管弦/諫言・甘藷・換算/閑散・暗く・敬意・傾聴・効し/行使・肯定/工程/皇帝・江南/港南/甲南・弘法/工房・参賀・舌の濁ったときのもの・守備・審議/信義・製紙/静止/制し/精子・聖者・聖水・鷹/タカ・徴用/重用・引き/弾き・仏心


関連事項として漢字二字の熟語の配列構造のタイプは他にも以下のようなものがあるので留意したいところです。

・意味が似ている漢字の組み合わせ(例:郷里)
・主述関係になっている構造(例:人造)
・「動詞+目的語」の形または「動詞+補語」の形とみなし補足関係になっているもの(例:登庁)
・前の漢字が後ろの漢字を修飾する構造(例:厳選)

これらの構成の語の中には、属性ハに分類してもよさそうなものがあるのかどうかじっくり検討していきたいところです。
基本的に接頭語接尾語を含みそうな構成の語に適用できそうですが同音異義語でどうしても区別したいときなどには主述関係・補足関係・修飾関係にある語構成の語句でも分類上属性ハと解釈するケースがいくつか出てくるかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3[なんかい][いくえ][ぼうこく]

2016-09-13 | 変換三属性の検討例
<何階・何回・南海・難解・ナンかいを三属性で使い分ける>

何階・何回…属性ハ(第三の属性)
南海…属性イ(名詞全般)
難解…属性ロ(用言全般)
ナンかい…これはナンの部分に注目して名詞属性と捉えることもできますし、普通に通常変換を押したときの変換候補に~かい(疑問・確かめの終助詞)を含む語句を適切に変換することが望まれます。両方の方法で変換可能とします。

ポイント:何ははっきりしない数量をあらわす接頭語なので第三の属性。

もう一例

<幾重・郁恵・育江・生江を三属性で使い分ける>

幾重…属性ハ(第三の属性)
郁恵・育江…属性イ(人名)
生江…属性イ(地名)

ポイント:幾ははっきりしない数量あるいは数量の非常に多いことをあらわす接頭語なので第三の属性。

さらにもう一例

<某国・亡国を三属性で使い分ける>

某国…属性ハ(第三の属性)
亡国…属性ロ(定型句に使われる表現)

ポイント:某は名前・場所・時間などをはっきりとしめさずにいう言葉。または特定の人物事物をわざと示さない場合などに用います。鈴木某などの表現でも某ひとつを属性ハで変換します。
亡国についての注意事項:「亡国」ということばそのものは国を滅ぼすこと・滅びた国をあらわす名詞の語ですが亡国の民・亡国の農協改革などのように定型句や修飾語的に使われることから用言全般となじみやすいので属性ロとして解釈します。


☆3例通して(何階・何回・幾重・亡国)は未定・不定・不明の事物をあらわすのに使われ、接頭語としてつかわれている言葉であるので属性ハの第三の属性として処理します。
第三の属性を活用すれば同音異義語での区別がはっきりできますし、接頭語・接尾語は短いためそれだけ同音異義語の生じるケースも増えてくると思うのでこうやって名詞や用言とは違ったカテゴリを当ててやれば独立した使い分けができると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2[しえん][じどり][かんり]

2016-07-26 | 変換三属性の検討例
<私怨・支援・紫煙・試演を三属性で使い分ける>

私怨…変換ハ(第三の属性)
支援…変換ロ(用言全般)
紫煙…変換イ(名詞全般)
試演…変換ハ(第三の属性)

ポイント:私怨は公私の概念をもつ言葉なので名詞ではあるがここでは第三の属性ハに分類されます。
試演の方は接頭語「試」が入っているので変換ハになります。

もう一例

<自撮り・地鶏を三属性で使い分ける>

自撮り…変換ハ(第三の属性)
地鶏…変換イ(名詞全般)

ポイント:自撮りは自他の概念をもつ言葉なので第三の属性ハになります。

さらにもう一例

<官吏・管理・監理・柬理・甘利を三属性で使い分ける>

官吏…属性ハ(第三の属性)
管理・監理…属性ロ(用言全般)
柬理・甘利…属性イ(人名)

ポイント:官吏は官民の概念をもつ言葉なので名詞ではあるがここでは第三の属性ハに分類されます。
柬理・甘利は(かんり)さんという珍しい苗字なのですが人名ということで属性イ(名詞全般)になります。


☆3例通して(私怨・自撮り・官吏)は公私/自他/官民の概念もつ言葉でありこういった言葉はたとえ名詞や動詞であっても第三の属性に分類され同音異義語の中において区別される属性となります。
もちろん使われなかった方の対称概念(公/他/民)も同音異義語があれば同様に属性ハへの分類付けが成り立ちます。
こういったペアになった対称概念をもつ言葉はまだ他にもたくさんあるので随時紹介していきたいです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1[きた][うえ][うち]

2016-07-24 | 変換三属性の検討例
このカテゴリにおいては[ ]の読みの同音異義語についてどの三属性に割り当てられるのか個別に解説していきたいと思います。

<北・来た・着た・喜多を三属性で使い分ける>

北…変換ハ(第三の属性)
来た・着た…変換ロ(用言全般)
喜多…変換イ(人名)
その他のきたは通常変換でいいと思います。ポイントは「北」:方角・方向・方位をあらわす語は第三の属性になります。

もう一例

<上・飢え・植えを三属性で使い分ける>

上…変換ハ(第三の属性)
飢え…飢ゆ/飢えるの連用形が名詞化したもの、未然形もある、ここでは用言全般の変換ロとして捉える
植え…植う(ワ行下二段活用)とは別物、ここでは用言全般の変換ロとして捉える

飢え・植えは三属性的には動詞のカテゴリーでいいと思います。連用形の名詞化したものはそのときの同音異義語をみて名詞属性にすることもあります。
これもポイントは「上」:方角・方向をあらわす語は第三の属性ハになります。

さらにもう一例

<内・裡・打ち・撃ち・討ち・家を三属性で使い分ける>

内・裡…変換ハ(第三の属性)
打ち・撃ち・討ち…変換ロ(用言全般)
家…変換イ(名詞全般)

ポイントは「内・裡」。裡は胸の裡で(むねのうちで)などで使われ、内とほぼ類似した意味です。内外のような空間認識概念に関係する言葉は第三の属性になります。


☆3例通して(北・上・内)は何らかの空間位相に対して指示方向をもっていることがポイントでこういった指示機能がある抽象概念は第三の属性に組み込まれることが多い傾向です。
名詞属性の変換イでもなければ変換ロでもカバーできない類の系統の言葉は探せばいくつか見つかるだろうと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする