世間じゃ焼肉食べ放題上タン塩50人前頼んだ話が炎上していますが、食べ放題ってシステムも曲がり角に差しかかっているのかしらね。
店側もお客さんもお互い気持ちよく利用できる信頼関係ってのが大事ですよね。
昔の懐古話で「一杯のかけそば」という物語がありましたが、大みそかの晩の日に母と2人の男の子が札幌の時計台近くにある「北海亭」という蕎麦屋で
貧しいながらも一杯のかけそばを家族で分け合って食べる…店主は母子を思い、内緒で1.5人前の蕎麦を茹でて提供します。
母子は出されたかけそばをおいしそうに分け合って食べるっていうくだり。
時代が時代でしょうがこんな心の温まる、注文ひとつでもそこから広がっていく社会の写し鏡という側面もあるのかもしれませんね。
最近、飲食店などでスマホ注文をする店にばったり出会いました。賛否はありますけど結構普及しているみたいですね。
やっぱり、人手不足であるとか、間違いのないようトラブルを避けるためであるとか、機会損失の防止なども背景にあるようです。
注文の合理化の極みと言えばサイゼリヤの番号オーダーですね。
昔はDB01 でセットドリンクバーだったのですが今は番号体系が変わって4桁番号になっているみたいです。
(5101 セットドリンクバー みたいに)
タブレットとかの苦手な高齢者や、外国人スタッフ&お客さんの双方やりやすいし、口頭注文むずかしい、横文字苦手…な人も助かる。
何より注文の決まっていないのにとりあえず呼び出して時間のかかるグループ客の正規化プロセスにもなる。
ほかにもメニューに揚げ物がなかったり、お皿や食器の材質見直し、包丁使わない、等々
品質を保ちながら低価格を維持する、ものすごい企業努力だと思います。
と、思っていたら2023年の冬ごろからQRコードを使ったスマホオーダーが試験的に導入されているのだとか。
アナログからデジタルへの進化の行方は如何に?最前線の接客慣習の変化に興味津々です。
そんなこんなで「飲食店での注文」が定期的に注目される定番トピックとなっているのですが
注文の中でもユニークな店の特色が表れる、裏メニュー/特殊オーダーについて個人的にリサーチしてみました。
気軽にオーダーできるものから難易度の高いものまで選りすぐりのものを10個ピックアップしてみましたのでご覧ください。
調査はおなじみのYahooリアルタイム検索アプリを活用して通の注文いろいろを和洋中まじえながらのチョイスです。
いくつか解説の必要なものは後ほど補足していきます。
結果はこちら
【通の特殊オーダー つぶやき数調査】
調査期間:2024年2月8日-3月10日(31日間)
1.牛丼 つゆだく 738
2.蕎麦 直実 0
3.スターバックス エクストラホイップ 100
4.二郎 汁なし ニラキムチ 31
5.てんや 揚げ玉 1
6.やよい軒 貝汁 22
7.デニーズ バースデーパンケーキ 31
8.マクドナルド ポテト 塩抜き 14
9.びっくらぽん 課金 206
10.王将 マヨネーズ 16
【一部要解説】
蕎麦 直実・・・「あつもり」は、蕎麦を温めたもので、熱い湯に通してから出すことから「湯通し」とも言います。寒い冬場などに特に好まれる食べ方です。
湯をかけることにより蕎麦の香りが一層引き立ちます。
まずはつゆをつけずに蕎麦だけで味わってみましょう。蕎麦の香りや食感、味など、蕎麦のもつ美味しさそのものを感じることができます。
蕎麦屋の隠語で『直実(なおざね)』にしてくれというのがあります。
通のお客様が蕎麦をあつもりにして食べるとき、源平の戦いで平敦盛を討った熊谷直実に例えそう呼びます。
二郎 汁なし ニラキムチ・・・ラーメン二郎横浜関内店の名物は汁なしだそうで、二郎の脂とストレートの太麺、そしてトッピングの粉チーズとニラキムチが織りなすハーモニーは絶品です。
てんや 揚げ玉・・・てんやをご利用いただいたお客様に揚げ玉をサービス(無料)しております。お気軽に従業員にお申し付け下さい。
なお、一部実施していない時間帯および店舗がございますので予めご了承下さい。
せっかくなので写真を添えておきます↓
やよい軒 貝汁・・・定食や丼のみそ汁をプラス190円(税抜173円)で「貝汁」に変更できます。この貝汁は、しまほっけ定食と一緒に食べるのもおすすめです。
デニーズ バースデーパンケーキ・・・デニーズのバースデーパンケーキは、誕生月に無料で楽しめる特典です。具体的には、以下の2つの特典が提供されています。
・お会計20%オフ:デニーズでの食事代が20%割引されます。
・バースデーデザート:このクーポンでは、アイスやホイップクリームが乗った豪華なパンケーキを無料で楽しめます。
これらの特典を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります
・デニーズ公式アプリのダウンロード: 特典を受けるためには、デニーズ公式アプリをダウンロードする必要があります。
・7iDの登録: セブン&アイグループと提携企業の共通ID「7iD」のアカウントを作成してログインする必要があります。
びっくらぽん 課金・・・くら寿司「ビッくらポン!プラス」は、1皿につき10円を加算すると当たる確率が上がる仕組み。
同システムを選択すると、ゲーム3回につき1回は必ず当たりが出るといいます。呪術廻戦やちいかわのグッズ狩人もこれを活用してるぞ!
王将 マヨネーズ・・・オプションでマヨネーズがつけられる(一部店舗は有料)。餃子や唐揚げにつけるとおいしいです。
と、いうわけで多様性に満ちた日本の外食産業の一面を垣間見たような気がする、リスト達の面々でした。
ちょっと気の利いた注文をすると自分も気分がちょっとアガりますよね。
単にメニューの多様化に応えるということだけではなくて、誕生日にうれしいサービスであるとかおまけの当選確立UPなんていうのも
お客さんに商品ではなく体験を味わってもらう、ストーリー型、エピソード型のあらたな消費の一面であるかと思います。
ところで今年の年明け間もない頃、ちょっと遠出してとあるラーメン屋に行ったんですよ。
お店の名は「らぅ麺 ガラ喰楽学校」(がらくたがっこう)。
店内は学校を思わせるインテリアのあるつくりで夜は居酒屋も兼ねていてお得なセットもあるんですが
なんでかというとそこのお店の注文方法がとてもユニークで品名が○年●組っていうクラス名になっていて
1年・・・基本
2年・・・タマゴトッピング
3年・・・チャーシュー&タマゴ
っていうふうに年が進むとよりトッピングがグレードアップされていき
クラスは
1組・・・濃厚醤油らぅ麺
2組・・・豚骨どろっとつけ麺
3組・・・あっさり旨塩らぅ麺
っていうふうに麺カテゴリーをあらわしているんですよ。
要するに トッピング×麺種 のマトリックス方式で注文しているんです。
券売機はこんな風になっています↓
私は2年2組を注文しましたよ。
太めの麺に濃厚で風味高いつけ汁にレモンのアクセントが程よいお味でした。
遊び心のあるお店かと思いきや、味も本格派でまた行く機会があったらやっぱりチャーシューは食べておくべきだったな…次回に期待です。
ちなみに人気メニューは3年1組だそうです。
よく考えられたメニューっていうのは、誰もが通の注文をした気分になれるその仕掛けが面白いですよね。
ひさびさのリアルタイムアプリネタでちょっと緊張しましたが、みなさまの「ご注文」にお応えできたかどうかはわかりませんが
ネタはその時のありものでなんとかこなして、「OMAKASE」スタイルでやっていきたいと思いますので
これからもどうぞお願いいたします。
(追伸)やっと9話まで見た「深夜食堂」、のんびり流し見して、このまま劇場版とか二部三部エピソードとかも見ちゃうか。
昨年夏、我が家において第169回芥川賞がにわかに盛り上がった。
受賞作の『ハンチバック』市川沙央:著 のインパクトである。
重度障害者の主人公が、両親の遺した施設で暮らす様子を鋭いユーモアで描き出す作品。
…との触れ込みでセンセーショナルに報じられ、作者の市川さん自身も筋疾患先天性ミオパチーという難病をかかえる障がい当事者としての視点と、
記者会見での障がい者の読書環境に対する筆者のかなり強烈な怒りが社会的メッセージとして強く受け止められ
それが、ふだんはノンフィクションをもっぱら読むほうである母の目に留まって
「なにこれ、その小説読んでみたいから注文して」
とめずらしくリクエストがあったからである。
そのムーブメントの盛り上がりもあって、注文するにあたって「俺は別のやつでも読んでみるか」と
惜しくも受賞を逃したノミネート作にもいろいろ情報収集をしたところ、
ニコニコ生放送の
第169回 芥川賞・直木賞発表&受賞者記者会見
というのを見つけて、幸いにも見逃し配信がまだ残っていたので吟味材料になるかなと思って長尺だったが試しに聞いてみた。
業界では有名?そうな評論家の方々がわちゃわちゃ論評とか雑談を繰り広げていて会場の発表進行に合わせてゆるーく、そして時には熱く語っておられて
文学界には全くの門外漢である私にとっても思わず聞き入ってしまうようなプレシャスな時間であった。
なにより文芸を、作者のバックグラウンドと社会問題をテーマにすることについてや、物語登場人物の「当事者性」というのをいかに汲み取って描いていくのかという近年で焦点になる問題意識について
識者の「常見」となるモノサシを知ることができ、「こういうのを意識しながら読み解いて、味わっていくのだな」
と、浅学な私にとっても親切なガイドとなってくれたのである。
2024今年年頭の芥川賞・直木賞のニコ生も公式ページがすでに開設されており、タイムシフト予約ができるのでせっかくなので当ブログ記事にも貼っておきます。
第170回 芥川賞・直木賞発表&受賞者記者会見 - 2024/1/17(水) 16:00開始 - ニコニコ生放送
https://live.nicovideo.jp/watch/lv343673196
(ちょっとやり方がわからなかったのでテキストリンクです)
芥川賞候補
・安堂ホセ「迷彩色の男」
・川野芽生「Blue」
・九段理江「東京都同情塔」
・小砂川チト「猿の戴冠式」
・三木三奈「アイスネルワイゼン」
各ノミネート作のくわしい解説をご用意できるほどの見識は持ち合わせていないので割愛させていただきます。
さて今年初頭の芥川賞(正確には令和5年下半期)はどのお方にスポットが当たるのか、また文壇の盛り上がりはいかなるものか
ご興味のあるお方は適宜チェック&タイムシフト予約等目くばせをしてくださいませ。
さてここからは惰性で穴埋め的内容なんですが、芥川賞にちなんで今回は著名な作家のリストアップをしてつぶやき数を集計してみました。
誠に恐縮なんですが浅い知識で誰でも知っていそうな有名どころとテンポラリに注目されている人はこうかな…とたどたどしい人選ではあるのですが
選出に当たっては独断も偏見もございません、ブログ読者の皆様からお叱りを受けないように保守的で安全牌的なチョイスをびくびくしながらこなしてみましたよ。
異論はあるかもしれませんが、なにしろ紙面が限られてしまうのでアプリ的にも10選が限界ということで若輩者の所感と思ってどうぞ受け流してください。
それでは、調査項目10作家さんの発表です。
調査はいつもの通りYahooリアルタイム検索アプリを使って定点観測をしてのリサーチです。
去年2代目のタブレットを購入したのでダブルシフトでリアルタイム検索アプリを回しているので今年は[リアルタイムアプリのカテゴリ]の手数を増やしてアウトプット発信していければいいなと思っております。乞うご期待!
結果を発表する前にここで本に関する小ネタ画像をひとつ!↓
江戸川区にある、こだわりの本屋さん「読書のすすめ」です。
新刊本は置いておらず、店主・スタッフのおすすめの厳選された面白い本、興味深い本が置いてあります。
インターネット通販や電子書籍が流通する中、「本のソムリエ」というユニークな志をもって10数年前から強烈な異彩を放ち全国から本好きの猛者たちが訪れる名物書店となっております。
店主の清水克衛(しみずかつよし)さん曰く
「読書には『縦糸の読書』と『横糸の読書』があります。縦糸の読書とは時代が変わっても変わることのない事実や人の在り方などを書いている本。横糸の読書とは時代の流行などにのっている本です。」
清水さんが勧めるのは『縦糸の読書』。人生を変えてしまうような読書体験が、一つの書店がきっかけとなって始まるかもしれません。
当ブログ当記事のミーハーなチョイスとは違って、日々消費する燃料とは別のベクトル、コンパスとして懐中に携えるようなチャーム(お守り)、そんなありようを立ち返って気づかさせてくれる素敵な本屋さんだと思います。
さてさて読書熱も高まってきたところで注目の集計結果発表!
花盛りのビブリオ・ア・ラ・モード、青春はNon Stopでまいります!結果はこちら↓
【著名な作家さん10選 つぶやき言及数調査】
調査期間:2024年1月1日-1月3日(3日間)
1.東野圭吾 359
2.村上春樹 971
3.湊かなえ 144
4.宮部みゆき 111
5.京極夏彦 264
6.伊坂幸太郎 133
7.逢坂冬馬 34
8.西加奈子 25
9.村田沙耶香 50
10.米澤穂信 80
【各作家さんの代表作】
東野圭吾▶ガリレオシリーズ、秘密、白夜行
村上春樹▶ノルウェイの森、世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド、騎士団長殺し
湊かなえ▶告白、夜行観覧車、贖罪
宮部みゆき▶模倣犯、ソロモンの偽証、火車
京極夏彦▶魍魎の匣、姑獲鳥の夏、ルー=ガルー 忌避すべき狼
伊坂幸太郎▶ゴールデンスランバー、重力ピエロ、アヒルと鴨のコインロッカー
逢坂冬馬▶同志少女よ、敵を撃て、歌われなかった海賊へ
西加奈子▶サラバ!、きいろいゾウ、漁港の肉子ちゃん
村田沙耶香▶コンビニ人間、生命式、丸の内魔法少女ミラクリーナ
米澤穂信▶〈古典部〉シリーズ、満願、黒牢城
今回の芥川賞受賞作についてはまだよくわかりませんが昨年夏の第169回芥川賞にちなんで入手した本の中に、
『それは誠』乗代雄介:著
というのがありました。
高校2年生の〈僕〉佐田誠。学校をずる休みして古式ゆかしい自作PCに向かって文章を打ち込んでいる。
何について? つい前日帰ってきたばかりの修学旅行の思い出だ。
…というスタイルで進んでいく、書き手の立場からつくられる新しい小説の試みなんですけれど、同じ班になった高校生のみずみずしくもTeenshoodな少年少女が彼らなりの真剣なやりとりを繰り広げていて
誠君の「音信不通になったおじさんに東京での自由行動のときに会いに行きたい」という突飛な発案が修学旅行前の班ミーティングで皆を動揺させるのでありますが
先生にバレるとそれはリスクがあるし、特待生で優等生であるとあるメンバーも自分のリスクとの板挟みに揺れ動きながらも心的交流のプロセスを経てとうとうサポートする側に回るし
大きな物語の転回をささやかな会話、話者のパーソナリティーが出る調子の流れ、態度の含みであるとかしぐさなどから丁寧に描写してあって空気感がああなんか青春してるなーって感じなんですよね。
GPSで居場所を把握されている問題をクリアするための苦肉のアリバイ工作だとか保護者や担任先生の方の葛藤と導きの美しさであるとか
7人の班メンバーがそれぞれ個性的で修学旅行という非日常の舞台でまぎれもなく冒険を繰り広げている。かけがえのない一瞬を切り取ったかのような物語でした。
あと、小川楓ちゃんがかわいい。
惜しくも芥川賞受賞は逃したのですけれどたまたま運が良かったのか私にとっては読みやすくて読後感もさわやかでこの作品をチョイスできただけども十分めっけもんだったと思います。
読書、最近は雑多なコンテンツ消費に時間を取られて、あんまり捗っていないのですよねー。
電車で本読もう作戦はちょっと尻すぼみしてしまったし、あとは寝るときに電気を消している状態だからそこからガサゴソ本読もうと思ったらやっぱし液晶タブレットを枕元において電子書籍で読むしかないのかなー。
でも私はペンタクラスタキーボードを標榜する身として文字媒体というものに最上位の関心を払っていきたいので
このコンテンツ飽和時代にあっても、読書はあきらめたくない、
そしてこの駄文を書き綴っているさ中にあっても文章表現の栄養をもっと吸収して少しでも向上心をもって自分なりの書き物スタイルというのを確立していきたい、
あとは気づいたらこまめにメモを取ってやっぱり記録していかなくちゃね、定着させていかないと。
やっぱり名作と呼ばれる書物があったら時間を作ってでも読まなくちゃね、と自分に言い聞かせていきたいかと思います。
Audible召喚するかな?
今年のミッション:「コード:ぽげムた」発動!
今回は以上でした。
ロシアの文豪トルストイの名作「アンナ・カレーニナ」冒頭
「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」
有名な書き出しですが、不幸は器量によって受け止める器がそこにあるから注がれるものであって、
幸せは【「花」が「存在」するんじゃない、「存在」が「花」するんだ。】というありよう自体の尊さを示すものだと言い換えられるかもしれません。
なんでこんなこと気にしてるのかってくらい、本人から見ればそりゃあ深刻な問題かもしれませんがことごとく不幸は主観に依拠するものであって
だったらしかし主観の想定を上回る「災難としての」不幸が襲ってきたときには言い訳できないじゃないかと訝しむ向きもあるかと思いますが
そのとき人は大切な人とのつながりや生活の中でのなにげない習慣が活きてくる審判の場を迎える心持ちで臨むしかない、精いっぱい言えるのはここまでかなと思います。
「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という言葉もまた、同じ位相をあらわしていると思います。
この名言は、勝ち負けには運や偶然が関わっていることを表しています。
つまり成功や幸福には、共通する要素があるものの、失敗や不幸には、多様な要因があるため、それぞれの状況に応じた対処が必要であるということです。
…新年早々ちょっとカタい話から入ってしまいましたが、最近では幸せのカタチも、それぞれ多様でいかにもスノッブなグラデーションを帯びているのが本邦当世の気風なようです。
と、いうわけでブログの隣人さん経由で知った「優越感具現化カタログ」。
食品、ファッション衣料、生活雑貨、たわし孫の手などさまざまなものがあります。
まあ高齢者向けの戦闘力高めなこだわりグッズとかのカタログかなーと思ったら
割とフツーに「全国うまいもの直送便」とかブルゾン・チュニックとかを取り扱っていたのですけれど
控えめながら「アルパカの体毛は空洞状になっているので溜め込み抜群の保湿効果を誇る」
みたいにしっかりと逸品アピールを忍ばせているところなどが顧客の満足心をくすぐるようです。
「アンナ・カレーニナ」に絡めたのは何となくこじつけで、幸福のカタチも種々雑多に花開くものなのかも…という見立てがあってのことであります。
「優越感具現化」ばかりではなく「頑張っている自分へのささやかなご褒美」「メンタルを整えるルーティーンをワンポイントリッチにする」
今回はわれわれの生活に潤いを与えてくれる「プチ贅沢」について掘ってみようかと思います。
ここで唐突に「そのまま食べれるのりカップ」がカットイン!
ネタにできそうなやつを見るとついついポチってしまいブログでお披露目、遠方の親類様にLINEでパチリ、ついでに友達にもパチリ、って二毛作も三毛作もできるのでついつい調子に乗ってしまいます。
私にとってのプチ贅沢は「ネットショッピング」ですね。おおっと、使い過ぎにはご注意めされよ。自分。
ちょっとラインナップを見てみましょう↓
調査はおなじみのYahooリアルタイム検索アプリをマルチに活用して
あるとうれしい、するとうれしい、聴くとうれしい、見るとうれしいアイテムやサービスの数々を集積してみました。
ネット動向や実体験の気づきなどを踏まえて独自に選んだ10項目です。ちょっと個人的過ぎるのもありますが…
トルストイもびっくりのラインナップ…開けてびっくり、現代におけるプチ贅沢とは、こんなにもささやかなものだったのか…
プチ贅沢とは、非日常ではなくすっかり暮らしに根をおろしている、気心の知れた相棒のようなものなのですね。
それでは結果発表と参りましょう!
各項目とつぶやき数の集計は…
【プチ贅沢のひととき つぶやき数調査】
調査期間:2023年12月28日-12月31日(3日間とちょい)
1.SHEIN 爆買い 25
2.ドルチェグスト 58
3.チョコレート効果 103
4.美容院 トリートメント 250
5.おにぎり専門店 45
6.Audible 999+
7.千代の一番 3
8.DAZN 999+
9.成城石井 ベーコン 1
10.竜の瞳 5
という結果になりました。
【各項目の一言コメント】
SHEIN 爆買い▶中華系の越境EC大手。Z世代から絶大な支持。クレジットカード決済はお勧めしない
ドルチェグスト▶ネスレが提供するカプセル式のコーヒーマシンです。自宅でスタバの味が楽しめる
チョコレート効果▶チョコにしては少々お高いのですがカカオのポリフェノールがビターで健康にもいい
美容院 トリートメント▶傷んだ髪を修復してもらってサラサラつやつやに。ここぞという時の贅沢
おにぎり専門店▶具材が豊富でもうコンビニのおにぎりには戻れない。専門店でわざわざ食べるからいいのよ~
Audible▶聴く読書。プロの声優や俳優の朗読も楽しめます。会員なら12万以上の作品が聴き放題対象に
千代の一番▶ひと味もふた味も違う万能和風だしパック。煮物だけでなくチャーハンやパスタにも
DAZN▶DAZNのスタンダートだったら本体契約よりもDMM×DAZNホーダイの方がDMMサービスも付いてきてしかも安いという裏技
成城石井 ベーコン▶ジョンソンビルのソーセージと迷ったが成城石井のベーコンだとめっちゃカリカリのパリパリに焼けるらしいので
竜の瞳▶コシヒカリの1.5倍の大きさで、甘みが続き、華やかな香りがあり、日本人が最も好む柔らかさとモッチリ感のバランスが取れた希少米です
ここには載っていない欄外なんですけれど
馬路村のゆず鍋スープはアピールチャンスのどなたかの記事で知ったのだけどかつおだしとゆず風味の絶妙なハーモニーが絶品!
試しに注文してみたらあっさりした中にかつおだしのパンチも効いててとっても美味~でしたよ。
せっかくなんで画像を上げときます。
今度はごま風味が食べたいな…
今年はおにぎり専門店のおにぎりにチャレンジしてみたいな~。
今回はこのへんで。
本年もよろしくお願いいたします。
トレカ市場も過熱!カードゲームが年間1700億円市場に!さらにはコミュニケーションツールとして使えるアナログカードゲームも爆発的な盛り上がりを見せていますね。古典的ゲームをより洗練させたモダンなゲーム性やインパクト勝負の熱いゲーム体験がとても新鮮です。
私ぴとてつは日本語スキーなので言語に関するアナログゲームを数年前からチラチラウォッチングしていたのですがちょっと面白い視点のものを2つほど見つけました。
言語コミュニケーション能力とか語彙力/想起転換力とかハイコンテクストというのではなくて、単純に言語環境の枠組みとして捉えてみると趣深いという種のものです。
さっそく紹介してみますとまず一つ目は「Japanese: The Game」。
「Japanese: The Game」というカードゲームは、日本語の文法や単語を学ぶための海外のカードゲームです。このゲームは、2014年にKickstarterで開始され、$5,700の目標に対して$128,808の資金調達に成功しました。このゲームは、日本語の助詞、動詞、名詞、副詞、形容詞、助動詞、活用、活用表カードなど、日本語の文法と単語を学ぶための72枚のカードで構成されています。
ふむふむ…という触れ込みなんですが詳細は割愛しますが
用法的には正しくないなんちゃってJapaneseを作ってもお構いなしの興味先行型でルールもガバガバですが、取り組みとしてはわれわれ日本語話者にとっても
「言語的なキラキラ素材」が散りばめられていてなんだかこちらもワクワクします。エンターテイメントと教育的効果とのトレードオフはあるかと思いますが、こういう思考軸は独特で骨太な杓子定規感があって好きです。
もうひとつご紹介するのは現代らしいアナログとデジタルを連動させた新感覚ゲームです。以下タイトル↓
「HEN?KAN?」は、スマートフォンの予測変換機能を使って遊ぶ新感覚大喜利ゲームです。プレイヤーは、スマートフォンの予測変換機能で出てくる単語を選んで繋げるだけで簡単に盛り上がることができます。大喜利好きだけど考えるのが苦手な人も、予測変換して出てくる単語を選ぶだけなので手軽に大喜利を楽しめます。予測変換から選ぶので不自然な文章が意外とおもしろかったりします。
…感心した点は大喜利が苦手な人でも機械の予測変換のせいにできる、気軽なところがいいですね。でも予測変換のユーザー学習が偏っていると思わぬ変換が飛び出してきたりしてそこもスリリングなところかもしれません。
ただし言葉を題目に据えたカードゲームのデザインは具体的なイメージ喚起を伴わないためカード絵柄がボンヤリしてしまうありがちな罠があります。
このゲームもご多聞に漏れず絵柄に物足りなさを感じてしまいました。
私自身も分野こそ違いますが、世のオーサリングツールにはエフェクトだの切り抜き合成だの素材をいじくる編集手段はいくらでもあるのに、
抽象概念だとか論理構造だとかを効果的に配置・指示・諸元の説明欄の充実を念頭に置いた編集ツールがあればいいのにな、とこのカードゲームに感化されてそんなことを思ってしまいました。
私なんかもコトバに限らずシンボル操作をあれこれ頭の中で巡らせていることが多いのでなんとかビジュアル化できるような手立てはないものか、と日々苦心しているところでもあります。
そうすれば抽象指向のクリエイターにも満足できるニーズを掘り起こせると思いますし、そんなニーズをお手軽な形で用立ててくれるツールが出現することを切に願っております。
さて話を戻しましてここからは一般的なカードゲームの中から私が特に注目しているゲームを紹介していきたいかと思います。
ここで情報の羅列を観る前に肩慣らしとしてちょっとしたウンチクを挟むことをお許しください。
;小話【カードゲームの呼称とレトロニム問題】
最近はカードゲームのことをトレーディングカードを指すようになってしまったので、代わりに(アナログゲーム全般)のことをボードを使っていないのに「ボドゲ」と呼ぶようになっています。
言語学の現象で無標のものを分別する必要が出てきたとき、「携帯電話」に対して「固定電話」という言葉が出現するレトロニムという用語がありますが、
先ほどの「非トレーディングカードのカードゲーム全般」を「ボドゲ」と呼ぶ転換に対して示唆を与えるようなレトロニムやメタファーや巷のわかりやすい例えがあったら教えてください。
という質問をAIチャットにしてみましたが期待した回答が得られませんでした。
そこでwikipedia「レトロニム」の項を調べてみたところ、この「ボードを使っていないのにボドゲ」と呼ぶ例に類似的に対応するような項目を見つけました。
オオウミガラス ← ペンギン
元々「ペンギン」の語は北半球に生息し古くから人間に知られていたオオウミガラスを指していて、後に南半球で見つかった似た姿の飛べない鳥も「ペンギン」と呼ばれるようになった。その後オオウミガラスが絶滅し、「ペンギン」の語は南半球のペンギンを指すように変化した。
この例はボドゲとカードゲームのようにかつて別々の二つの範疇が円満に分担していた役割が異変を生じ、「カードゲーム」のほうに「トレーディングカード排他分裂」がおこって従来のアナログカードゲームが逃避先を探していたところ、既存の範疇であった「ボドゲ」の軒を貸して母屋を取られる事象が生じてラベルを上書き変更してしまったというなかなかに業の深い現象です。
このタイプのレトロニムを「エクソダス-本歌取り型レトロニム」と勝手に命名しておきます。
この例の対照として対応づけし直してみると、「原義のペンギン」は「オオウミガラス」を指していて、ポッと出の新参者「南半球のペンギン」は「原義のペンギン」の意味を上書きしてしまって「アップデートペンギン」になってしまったということです。
「古き良きいにしえのボードゲームの語範疇」は「原義のペンギン=オオウミガラス」に対応し、エクソダスして逃避した「従来のアナログゲームの弁別」は「南半球のペンギン=アップデートペンギン」になぞらえます。
…いやぁ、ひとくちにレトロニムと言ってもいろいろタイプというのがあるのですね。
厳密にすべてキッチリ対応関係にあるとは自信をもって言いづらいのですが、レッサーパンダの例とも混同してしまっていろいろ悩みましたが最終的にオオウミガラス説を採用することにしました。
何かほかにいい例え/対応関係の言い回しがあったら教えてください。
というわけで今回もYahooリアルタイム検索アプリのお力をお借りしての調査です。
今回選出されたカードゲーム10作品はこちらです↓
そして調査結果はこちらです↓
【人気のカードゲーム つぶやき数調査】
調査期間:2023年11月19日-11月26日(8日間)
1.音速飯店 79
2.ミツバチマッチ 3
3.5本のキュウリ 8
4.ソクラテスラ 137
5.ナナトリドリ 65
6.ito ゲーム 83
7.ラブレター ゲーム 52
8.SCOUT! ゲーム 12
9.オジサンメッセージ 57
10.だるまあつめ 21
以下に各ゲームのひとこと解説を列記していきます。
音速飯店:「チャー」「ラー」「ハン」などの具材カードを中華トレイに投げ入れ、手札を出し切るスピード勝負
ミツバチマッチ:特殊能力付き逆ババ抜き。ニコニコ自作ゲームフェスにてゲムマ賞をとった作品
5本のキュウリ:キュウリを押し付けるトリックテイキング。スカンジナビアの伝統ゲーム「アグルカ」をアレンジしたゲーム
ソクラテスラ:歴史上の偉人の名前を組み合わせて最強の偉人を作ってバトルするゲーム
ナナトリドリ:『ネクスト大富豪』系カードゲーム。鳥を揃えて手札を出し切る。手札の順番の入れ替えNGなのがミソ
ito ゲーム:お題に沿って配られた数字のカードに見合うような程度の事物を表現し、協力ゲームで100までカウントアップ
ラブレター ゲーム:わずか16枚のカードを使って他のプレイヤーを脱落させる(=姫に恋文を届ける)、濃厚な駆け引き
SCOUT! ゲーム:手札入れ替えはNGでも上下反転がある。「同数字」or「連番」で複数枚を切りスカウトで手札を強化
オジサンメッセージ:カードをつなげておじさん構文を作り、女性役の人から即ブロックを勝ち取れ
だるまあつめ:坊主めくりアレンジでだるまを集める。横取りや得点予約を見据えながら欲張って強奪しようとするとバースト
日本最大規模のアナログゲームイベント『ゲームマーケット2023秋』が12月9日(土)開催されます。例年2万人超の来場者を誇るそうです。
これからクリスマスや年始にかけてパーティーゲームなどでおもてなしをする機会がありそうでしたら、本会場やネットショッピングなどでお好みのカードゲームを入手してみるのもちょうどいい時期だと思います。
ここでは紹介しきれなかったのですけれど海外発の異色ゲームで
Unstable Unicorn(不安定なユニコーン)という作品
なども注目しています。
プレイヤーは、自分のユニコーンを守りながら、他のプレイヤーのユニコーンを攻撃することができます。このゲームは、戦略性が高く、プレイヤー同士の駆け引きが楽しめます。
プレイヤーは、魔法やインスタント、アップグレード、ダウングレードカードを駆使して、他のプレイヤーの進行を妨害し、ユニコーンを破壊することで目的を達成します。ただし、他のプレイヤーも同じカードを使用できるため、計画が台無しになることもあります。
なかなかカード効力の影響範囲が絡まりあっていてカオスな感じなのですが、そこが闇鍋みたいで面白そうですね。
なんかルールはよくわからなかったのですが、絵柄が可愛かったのでできれば日本語版が出ないかなー、出たらぜひ購入したいです。
あとはアナログゲームではないのですがアプリゲームの「神字 kamiji」というゲームにも触れておきたいと思います。
町中を歩いているときに見つけたさまざまな漢字を位置情報や施設情報をもとに漢字モンスターとしてコレクションしていきスキャンしていく新感覚ARゲームです。
言葉や文字をテーマにした拙ブログにとっても関連の深そうな題材だと思いましたのでとりあげてみました。
以上、なんだか最後はとっ散らかってしまいましたが洋邦東西のカードゲームは本当にバラエティが豊かでクリエイターや愛好者の方々の熱量の高さもひしひしと伝わってきますし
本当にシーンが盛り上がっていて全体的な層の厚さもうかがえました。
今記事で採り上げた一押しのゲーム「オジサンメッセージ」も、12/9(土)のゲームマーケット2023秋で満を持して
「オジサンメッセージ2」(ドヤゲームズ公式)
がリリースされます。単体でも拡張版としても使えるそうですのでご興味のある方はチェックしてみてください。
イベント開催前後にかけて、Twitter(X)でもつぶやき数は伸びていく事でしょう。
今後も動向を注視していきたいと思います。
それでは今後のリアルタイムアプリネタもお楽しみに!
年末まで盛り上がっていきまっしょい!
2023年・第77回「読書週間」(10月27日~11月9日)が始まりましたね。
やっぱり秋の夜長は読書の秋!と言いたいところですが
私の読書傾向は恥ずかしながら小説・物語の類いをあまり読まないんですよ。
子供の頃から図鑑だとかブルーバックス文庫だとか集英社の情報・知識imidas(イミダス)とかがどちらかというと好みで全体的に雑学っぽいのが好きでしたね。
もし僕がZ世代に生まれていれば今頃少年期はwikipediaばっかり見ていたんじゃないでしょうか。
ネット環境がなじんだ以後も何かの解説本だとか漢字や日本語に関するウンチク本なんかをもっぱら読むのですがそればかりでは何か情動に欠けるというか
心象風景を耕すことも時には必要なんじゃないかなぁなんて、この年になるとふと我に返ります。
はっ!でも考えてみればウチの家庭では寝る前に読み聞かせをする習慣なんてなかった!
なんでも幼少期の頃に読み聞かせ原体験を通過していると大人になってからも物語に親しむという土壌が育まれるといいますし。
ちょっと、うらやましくなります。隣の芝生は青い、みたいな。
でもまあいいか。兄弟姉妹は多かったからまったく違う分野から吸収できたことも多かったし、
商売の関係上ゴシップ週刊誌とかビッグトゥモローとか鎌田敏夫の『新・里見八犬伝』なんてムフフな知識もひっそりと摂取できたのでそれはそれで良かったのかなーと思うことにします。
ノンフィクションと違って小説・物語のいいところは構成力の醍醐味が味わえるという事じゃないでしょうか。
解説本の構成は論旨や前提の展開の順序、重要なところは掘り下げて、っていう編集上の制約を受けるものでありますが
物語はディティールに緩急をつけることもできますしさして重要でなかったと思えたこともあえて掘り下げず伏線回収につなげるという展開的配置的自由度もあります。
あとは司馬遼太郎の時代小説などで登場人物による地の文での語りではなくて、作者視点、第三者視点による語りが適度に挿入されていて
時代背景や社会制度の描写が読者目線で理解しやすいように構成されていてえらく感心した覚えがあります。
語り手を自然な形でポジションチェンジしていく事も、読者-著者間の意思伝達のキャッチボールですから応酬として成り立てばどんな語り口でも良いのです。
展開を裏切れることもできる分、ストーリーのある小説はある意味読者との駆け引きに似た感覚に通じるものがあると思います。
やはり物語からでしか摂取できない栄養素というものが確かに存在するのでしょうね。
余談ですが読み聞かせと言えば「Amazon Audible」や「audiobook.jp」のように "音声で聴く本"のニーズが高まっています。
しばらく離れていたストーリーものの書籍もながら作業で聴くことができればスキマ時間を効率よく活用できるというものです。
むしろこういった小説・物語のように「音声の語り手」を通じて交わされるいとなみの方がオーディオブックの神髄を見せつけられると言った方が正しいのかもしれません。
すべての物語の原形はテキストではなく口承による伝承であったという事からもわかるように
やはり物語というものは音声に回帰するのが自然な帰結とも言えます。
さて話は変わって最近私はスマホいじりのルーティンに危機感を感じて電車の中では本を読むようになりました。
当記事執筆時ちょうど読み終わった本が
【ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 IV シンデレラはどこに】 松岡圭祐
です。
今回のテーマ、「物語の類型」にちなんでいろいろウンチク・含蓄の多そうな本書を選んで
柄にもありませんがちょっとミーハーなチョイスでカジュアルに読めそうなの無いかなーということで格好の題材を見つけました。
軸になるストーリーは「多くの人が目にするであろう童話・シンデレラの原典を探れ」。
学術的には「シンデレラ譚」とも呼ばれるシンデレラの伝承は世界各地に広がっており(東洋のものもある!)
物語の構造がどれも、
1)継母のいじめによるヒロインの試練
2)援助者の出現(鳥、魚、妖精、かぼちゃの馬車)
3)舞踏会、宴会といった非日常的な舞台
4)花嫁テスト
5)結婚によるハッピーエンド
のプロセスを経ており、無数のバリエーションがあります。
主人公は謎の脅迫者から「シンデレラ」の原典を1週間以内に探せとのメールを送り付けられ、でなければ身近な人物に累が及ぶぞ…と切羽詰まった状況に陥ります。
実際に災難が襲ってきて息つく暇もなく展開し、それと同時進行で
女子中高生を中心に急激にファンを増やした新人作家RENの快進撃。次々とベストセラーを生み出し話題の渦中にあるがこれに絡んで
複数の作家からのパクリ疑惑が持ち上がり、本業よりもそこで推理の才能を買われて相談を持ち掛けられる売れないラノベ作家・杉浦李奈が
東奔西走、獅子奮迅、対立陣営との対峙を繰り広げるビブリオ・ミステリー。
肝心のシンデレラ伝承の究明アプローチとしてたどり着いた手法は「コンピューターによるテキストマイニング解析」を用いて世界各所のテキストのデータを落とし込む事。
…なんていう現代的な題材も採り入れて緊張感のあるストーリーとなっていて読後感もさわやかでおすすめですよ。
と、いうわけで、世界中の神話や物語にプロットの原形となる類型が脈々と受け継がれている…これってロマンがありますよね。
今回のYahooリアルタイム検索アプリの調査は、そんな世界に点在する代表的な説話類型のタイプについて定点観測でつぶやき数をカウントしてみたものです。
とりあえず有名どころや文化的に定番なもの、エンターテイメントからも紐解いてみると典型的な説話類型の影響を受けているのがわかると思います。
調査項目は、こちらです↓
全部で10項目、いわゆる神話学や民俗学などの学術的見地からに加えて「デウス・エクス・マキナ」(機械仕掛けの神という意味の演劇・文芸用語)なども視野に入れてリスト入りさせました。
後述の【物語類型とその作品の例】なども併せてそれらの驚くべきバリエーションの数々を再発見してみてくださるとうれしいです。
気になる調査結果はこちら↓
調査期間:2023年10月14日-10月28日(15日間)
1.貴種流離譚 79
2.見るなのタブー 8
3.変身譚 12
4.異類婚姻譚 213
5.行きて帰りし物語 18
6.来訪神 107
7.末子成功譚 3
8.呪的逃走 1
9.デウス・エクス・マキナ 794
10.動物報恩譚 1
【物語類型とその作品の例】
貴種流離譚:アーサー王伝説、王様戦隊キングオージャー、ドラゴンクエスト
見るなのタブー:パンドラの箱、千と千尋の神隠し
変身譚:山月記、カフカ「変身」
異類婚姻譚:豊玉姫とホオリノミコト(海彦山彦神話)、美女と野獣
行きて帰りし物語:浦島太郎、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ホビットの冒険
来訪神:ナマハゲ、サンタクロース、フーテンの寅さん
末子成功譚:三匹のこぶた、なら梨とり
呪的逃走:古事記のイザナギ、アイヌ伝承「パナンペとペナンペ」
デウス・エクス・マキナ:ちいかわの島二郎、水戸黄門
動物報恩譚:鶴の恩返し、ぶんぶく茶釜
(詳しい解説は割愛します)
特筆すべきは「貴種流離譚」。民俗学者の折口信夫によって見出された用語です。
現代でも時流の流れで台頭してきた「異世界モノ」や「悪役令嬢モノ」は貴種流離譚のテンプレを内包しているといわれており
異世界という事は異環境でもあり、元の世界や出自の源流にいたときの立場や能力が失われる局面を作り出すのにもってこいの設定です。
面白いことにカクヨムやアルファポリスなどでも作品検索に「貴種流離譚」などのタグが親切にも備わっておりこんなにも一般化している概念なのかと驚かされました。
また、冒頭の画像の片方のジョセフ・キャンベル(神話学の研究者)氏も、著書・「千の顔をもつ英雄」のなかで「ヒーローズ・ジャーニー」と呼ばれる世界の英雄伝説の共通概念を見出し
大いに感動したジョージ・ルーカスが1977年の映画スター・ウォーズの脚本・設定(3部作)にもまるまるそっくり適用して大ヒットを飛ばしたとの逸話もあります。
いやー、神話の力にはわれわれの心をつかんで離さない何か強烈な誘因力というのがあるのですね。
国家や社会や個人レベルの隅々にまで刷り込みが行き渡っている生得的な文化資源なのだなあとつくづく思います。
話は変わって、AIチャットで質問してみたのですけれど以下の回答が得られました。
「富豪が身分を隠して少ない所持金から再スタートして商才を発揮して這い上がっていくリアリティショー」には、いくつかの番組がありますが、おそらくあなたが探しているのは「Undercover Billionaire」でしょう。
この番組は、実在する富豪であるグレン・スターンズ氏が、自分の既存の資産やコネクションを使わずに、エリー市で100万ドルのビジネスを立ち上げることを目指すリアリティショーです。
グレン氏は、自分の名前やコネクションを使わずに、たった100ドルだけ持ってエリー市に向かいます。
そこで、彼はビジネスアイデアを考え、チームを結成し、90日以内に100万ドルのビジネスを立ち上げることを目指します。
これです、これ!
最初は日雇い労働者から始めて、小さな商売で転売したり節約に苦労したりして3ヶ月で億万長者になる…!
こんなセクセスストーリーも縁故主義や学歴偏重の不合理からくる反発を少なからず掬い取っているからなのでしょうか?
知恵ひとつで境遇を変えられるという公平さが現代の社会に失われつつあるのではないか?
それを確かめたいがために無一文とコネクションの断絶という"異世界"に放り込まれていやおうなしに奮闘する姿が見たい。
人々は新たに作り出された「現代の神話」に身をゆだねてみたくなる心の在り方ってものがいつの時代にもあるものなのですね。
これも間違いなく、「貴種流離譚の一種」だと思います。
興味の沸いた方はディスカバリーチャンネルの 「UNDERCOVER BILLIONAIRE」 で検索してみてください。
さて今回はいかがでしたか?
「歌は世につれ世は歌につれ」
「リアルタイムアプリも世の世相を映す鏡」
「今回は神話や物語の類型に迫ってみました」
「それでは歌っていただきましょう!」
・・・と昭和の歌番組の口上がなぜか聞こえてきました。
「ざーんこぉーくな天使のテーゼ♪」
「しょーぉーねーんよ神話になーれ♬」
ということで突如歌をぶっこんで「デウス・エクス・マキナ」でこの記事を締めたいと思います。
(特に落ちはナシ)