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「難産」「達筆」に続き「能弁」「慧眼」「剛腕」「健脚」も同じ仲間かも

2019-04-05 | にほんごトピック
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「難産」と「達筆」の特性のわずかな違い - P突堤2
において

<ねじれを感じさせる名詞述語文>という考察にもとづいて
・ヒトはなぜ難産なのか   (ヒトそのもの≠難産(というお産の様子))
・父は達筆だ   (父自体≠達筆(というスキル))

のようにAとBが等価のモノではなく対象の側面の<性質、能力、醸し出し>などの一種の属性を包含しているような構造の言葉「難産」「達筆」について論じてきましたが、
その後思い出しながら考えを巡らせていたら、その「お仲間」となりそうな言葉を4つ5つ、見つけましたので追加でメモしておきたいと思います。
思いつきなので大した考察はなく、結果をまず列挙しておくことにします。その例とは

「能弁」…大統領は能弁だ
「慧眼」…ベンゲルは慧眼? 節穴?
「剛腕」…良くも悪くも原は剛腕やな
「健脚」…江戸時代の人は健脚であった

の4つです。
能弁には「今夜はなかなか能弁だね」みたいに人物ではなく時を主語にもってくる例もあり単にねじれの典型としての用法以外にも様々な使われ方があるようです。
慧眼にも「監督の慧眼」みたいに「の」を挟んだ連体格としての用法の方がありこちらのほうがどちらかというと一般的です。
剛腕・健脚には健脚自慢・剛腕ぶり・剛腕さ加減などのように接尾辞と結びつく例も多々見られたり、健脚を活かして…のように叙述成分でなく主部やあるいは起点部的な成分として機能することもあります。
とりあえずざっと言えそうなのはこれくらいで、あと重要な点として×能弁する、×慧眼された、みたいなサ変動詞(やその受身形)への接続はないということが特徴です。

最後に候補に入れるかどうか境界線上で迷ったものも挙げていきます。

「恵体(めぐたい)」…恵まれた体の短縮形
「白眉」…すぐれた者たち(多人数)の中からもっとも優れたもの:人を評するときに使う
「大胆」…肝が大きいという文字通りの意味とは少し違うようだ
「無口」…無とか不とか接頭辞まで形成構造に入れてしまうと少し視点がずれてしまう

なので典型的なねじれのモノの言葉とはひと口に言い切れない諸事情も絡んでくるのでこちらは参考候補とさせていただきます。


以上、補足程度の小ネタですが今回はここまでです。
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