基本系:凶禍・災禍・大禍・惨禍・戦禍・黄禍・殃禍・兵禍・患禍
うかつ系:筆禍・舌禍・SNS禍・訴訟禍
疫病系:インフル禍・ウイルス禍・ペスト禍・SARS禍・疫病禍・エイズ禍・COVID19禍・コレラ禍・口蹄疫禍・感染症禍・新型肺炎禍
公害系:アスベスト禍・原発禍・放射能禍・チッソ禍・サリドマイド禍・六価クロム禍・農薬禍
自然災害系:豪雨禍・台風禍・地震禍・氷雪禍・水禍・イナゴ禍
賭博麻薬黒社会系:コカイン禍・ドラッグ禍・薬物禍・闇営業禍・ギャンブル禍・覚醒剤禍
薬害/医療系:ワクチン禍・予防接種禍・ステロイド軟膏禍・薬禍・ジフテリア禍
インフラ/交通系:輪禍・情報禍・デマ禍・交通禍
経済/社会系:金融巨禍・リストラ禍・サブプライム禍・グローバル禍・赤禍・ポリコレ禍・自粛禍・行政禍・経済禍
文化創作物:文字禍(中島敦)・鬱屈禍(太宰治)・スパゲティ禍(藤野可織)・緣份惹的禍(安東陽)・恐怖実話 狂禍(渋川紀秀)
メタ系:二重禍
脱線番外編創作:人事禍・システム禍・報恩禍・筋トレ禍・在宅禍・ゲーム禍・リテラシー禍・配信禍・広告禍・生活音禍・成金禍・姉妹禍・ネット私刑禍
ヒアリ禍・悪臭禍・悪習禍・合理主義禍・ポピュリズム禍・受験禍・贈答禍・年末禍・駆け込み禍・転売禍・チケット禍・美談禍・隠蔽禍・毒親禍・個人情報禍
--以上各系統別にわけてまとめてみましたが如何であったでしょうか?
最後のお遊びはちょっと悪乗りしてありもしない創作造語をつらつらと並べてみましたが、この「禍」という接辞はなかなか喚起力があって字面からもインパクトのあるものが生み出されやすい効果があると思います。
ペンタクラスタキーボードを標榜するこのブログでは、属性によって使い分ける複数の変換確定キー「三属性変換」キーというのがありまして、接頭辞・接尾辞を含む語の変換は「変換ハ(ハ万)」のキーでこれをおこなっていますので、
SNS禍にしても二重禍にしても接辞変換からこれを出すのですが、「か」には頻出の接辞「化」がすでにありますのでこちらの「禍」のほうの変換候補提示順位は次点以降、あるいはもっと下位にあるかと思われます。(他にも頻出の「可」や「課」がありますので)
しかし「化」は三属性変換の叙述・様態・用言を受け持つ属性ロ(ロ万)も兼任しているのでロ万一押しからだけでも出すことができます。あとは頻度も高そうですので通常変換においても標準時「か」で終わる語句は「化」になるというのが順当でありましょう。
ですので狙った接辞のものをピンポイントで出したいときには過去記事-属性選択の遷移過程を反映した変換候補のリオーダリング - P突堤2でも解説していた三属性変換キーを渡り歩くことで目的の性質の語を絞っていく便利なインターフェイスを活用して頂ければよいな、と思っております。
もちろん学習なしのまっさらな状態で「--禍」の文字列を通常変換のみから候補提示するというのは困難かと思われますが、初回の学習プロセスにおいて
・「ころなか」をチャンク選択して[三属性変換:ハ万]を押下する(ハ万は接辞全般を受け持つ三属性)
・コロナ化、コロナ価、コロナ課 などなにやら接辞がらみしそうなワード群はハ万候補提示ウインドウに表示されてはいるがマイナーな「禍」を出すには下位候補まで降りるのがメンドくさいしもっと絞り込みたい
・そこで[ハ万]押下にさらにダメ押しで[三属性変換:イ万]を押下する(イ万は名詞を受け持つ三属性)
・ここまですれば「接辞がらみのハ万」「名詞属性のイ万」両方の条件を満たす接辞「禍」がピンポイントで上位に上がってくる
…といった算段で記憶・登録していき前後の用例とともに学習していけば二回目以降の変換では困らないはずです。「--禍」が名詞をあらわす概念であるとは必ずしも言い切れないのではありますが、「コロナ禍で岐路に立つ日本」「コロナ禍の反動か」「コロナ禍が経済に与える影響」などのように用例をみますと格関係を形成しているものがほとんどでありますしまず名詞使いと言っても差し支えないかと思います。
他方「コロナ化」のほうは動詞化させる接辞であるので属性ロ(ロ万)、残りの「コロナ価」「コロナ課」に関しては名詞属性(イ万)にいっちょ噛みさせてやりたい気持ちは山々ですが単位的であったり組織のセクション名であったりというような接辞は専ら[属性ハ:ハ万]専業で受け持ち兼務兼任をしないという方針ですのでハ万での上位をこれらが占めてしまうのは致し方のない事だと思われます。
幸いなことにペンタクラスタキーボードでは「三属性変換」の他に「でにをは別口入力」というのがありまして「か」も御多分に漏れず助詞マーキングとして文中に配置できますのでこれまで散々悩まされてきた「か」まわりの誤変換とは無縁であります。
「か」に関してはあとは語彙複合語/接辞複合語にだけ注意して選択提示していけば当面のところは用を足せるかとは思います。(まあ動詞の活用の途中で末尾「か」が出てくるということは考えづらいですしチャンクは常に別口入力で分離化されていますので困りそうなところと言えば助詞抜きで接続する副詞位のものでしょうか)
いずれにしましても、○「思い出深い」と×「重いデブかい」を正しく使い分けるインターフェイスはまだ確立できてはいませんので、今後の課題としていきたいかと思います。
「か」はこのトピック一点からして察する通り、なかなかリテラルの勘所となるような重要な文字列であることがわかりました。
中島敦の「文字禍」は今度機会があったら読んでみたいと思います。