黒パンダ団 港街支部

掌動などフィギュアのブログです。
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人生七転八倒。

第五幕  「復活」2

2012-07-08 | その他
承前



半信半疑…本当は信じたいのだが、あまりにもあっけなさすぎて。

「アンク、なのか、お前は。」
「なぜ、女の姿なんだ、答えろ、アンク!!」

映司と後藤二人の口からほぼ同時に声が出る。

「お前らは、変わってないなー・・・ちっ、もっとメダルがあれば…」
自分の手、そして次々に体を眺め回し、アンク(?)はつぶやく。


「いや、それでも無理だったか? オレを縛るつもりか。」

口が開きっぱなしの映司、話しについて行けないナディンと違い、
後藤は少しは理解できたようだ。

「体を組織するためのセルメダルが少なかったのか。グリード達の
 体がコアメダルの数で少しずつ変わっていったのと似たようなことか?」

アンクが後藤の方をチラ見する。
「・・・そう、かもしれない・・な。そんなことより、この女には気をつけろ」

「なぜだ、お前を戻してくれたんじゃないのか?」
「相変わらず、おめでたいヤツだな…」
「ただ者じゃないのは…こちらのナディンさんの説明でわかるが…」
アンクは目をつぶる。何か考え込んでいるのか、真剣な顔つき、というよりも
痛みをこらえているようにも見える。

「この女、ウォカーレと名乗っているが、それだけじゃない。
 ・・・というよりも、恐竜メダルを作ったヤツだ、こいつは!」

「え、じゃ、じゃあ謎だったプトティラメダルは・・」
「グリードのメダルを砕いた恐竜メダル・・」

「だからだっ・・・ちっ・・・くそ、戻される・・」

アンクの体がぼやけていく・・
一瞬だけ・・・アンクの姿が・・




・・・そして、ウォカーレの姿に戻る。



ウォカーレの口元には微笑が浮かんでいる。



「彼は思ったより、賢いですね。」
「?」
「私が彼の記憶を借りたように、彼も私の記憶を覗いたのです。
 簡単にできることではありません。素晴らしい順応力です。」

淡々と語る姿が逆に恐怖を高めていく。
プトティラメダル…によりグリード化した映司には、その作り主は「敵」かもしれない。

「う、ウォカーレさん、あなたは…俺たちの敵なのですか?」
後藤の持つ銃も狙いを外さない。
が…後藤に女性は撃てない。明確な敵とわかるまでは。

「彼、アンクは記憶を覗かれて怒ったようですね。怒りっぽい性格ですか?」
映司は無意識に頷く。

「でも、いきなり目覚めさせられた私は、現在の状況を知りたかった。そして…
 何よりもメダルが入ってきたことは偶然です。確かに私は…メダルを作りました。」

「本当なのか・・」
「どうやって、恐竜を・・」

かつて、鴻上が「あれはいかん、」と言った「最悪のコアメダル」
恐竜のメダルはどうやって作られたのか?


「いえ、私が作ったメダルは、これです。」















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