RCサクセションの忌野清志郎が急逝した。
1970年代後半、日本のロックシーンが、まだ混沌として試行錯誤の中にあった頃、時代に媚びず、自分達のスタイルを変えずに居たRCサクセション、・・・その中心に彼は居た。
戦後の高度成長を真の成功だと自負している当時の大人達の象徴的な番組=「○○PM」に、彼らが色物的扱いで出演させられていたのを今でも覚えている。
今では珍しくもないが、派手なメイクでキワドイ歌詞をぶつけてくるパフォーマンスとは裏腹に、インタビューでは落ち着いた口調の彼らに司会者が戸惑い、困惑している感が見て取れて面白かった。
就職して本当にやりたいことが見つからず、スーツを着て愛想笑いをするのが上手くなってしまった自分に気付いたとき、彼らが世の中に受け入れられていくことで、自分の価値観が認められているような錯覚を覚え、狂いかけた心のバランスを保つことが出来た。
大げさかもしれないけどね。
人は、一生の中で様々な繋がりを築いていく、それは大空に枝葉を広げた巨樹のように、常に古い枝葉が枯れ落ち更新を繰り返している。
今、自分の中で重要な枝が枯れ落ちた。
しかし、それは新たな芽となり思いは受け継がれていくのだ。
合掌
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