いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ

寄る年波には勝てないし難しいことは出来ないし、行き掛かり上致し方なくブログに頼ります。

また転ぶ

2007-04-04 18:59:40 | 自由詩
それもスタート地点で何もないのにけつまずく。
一緒に走っていた人はどうやらみんなちゃんとスタートを切ったらしい。
みんなの背中がみるみるうちに遠ざかっていく。
ほどけてもいない靴紐をなおす。
いつだったか生垣の外側から庭にいるらしい小鳥を狙っている猫を見た。
からだをうんと低くして尻尾でリズムをはかって、ジャンプ一番。
だが彼もしくは彼女と小鳥の間にはヒイラギモクセイの生垣があったのだ。
猫は四本の足を広げてずるずるとチクチクの生垣をずり落ちていく。
トムとジェリーってほんまやったんや。
猫は何事もなかったかのようにその場から立ち去っていく。
ああ、何だか知らんがあの猫の気持ちがよくわかるような気がする。
ゴールもといスタートと私の間にもチクチクの生垣があったのだ。
あったのに見えてなかったのだ。
見ろよ、前を。
約2時間テーブルの前で茫然自失。
ああ、私って最低。
転んでぶつけた足が痛い。
ランニングもしたのに。
でもみんなはもっと走ってたのかも。
目の前が真っ暗。
ううううう~。わんっ。
しかしやっぱり立ち上がるのだ。
茫然自失は楽しくないのだ。
だいたい転ぶのは慣れっこなのだ。
次のスタートまでに走りこむぞ。
足腰鍛えてグルコサミンとコンドロイチンも飲むぞ。
スタートラインだって自分で引くぞ。
ライン引きに白石灰詰めて自分の好きな場所にしっかり引くぞ。
さあランニングだランニング。
友だちからの電話。
大丈夫? 落ち込んでない?
ん、いったい誰がやねん。
立ち直るのが早すぎる。
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