子どもの頃、本を読むのが好きだった。親子でどこか(何かの催し物)へ出掛けた時の写真に、歩きながら本を読んでいる私が写っていたりする。今と違って賢そうだ。小学校5年生から中学1年生あたりまでが賢さのピークだった。父の本棚から本を持って来て読んだりしていた。大人になってからその時の本を見たら、旧仮名遣いで驚いた。
ここ最近は、毎年アホのピークを更新しているので、そんなに読んでいない。Kindleも持っていて、電子書籍もそれなりに入ってはいるのだが、なかなか読了までいかない。
実家に単身赴任するようになってからは、何冊かの本を持って、あるいは本は重いからと宅急便で送ったりして、自宅と実家を行ったり来たりしている。あたかも読んでいるっぽいのだが、移動しているのは、ほぼ毎回同じ本だ。
特に、ストレス発散のために庭仕事に専念するようになってからは、本が読めるはずの夜の時間には疲れきり、なんとなくぼーっと過ごしてしまっている。これではいかんと思うのだが、外にいる方が落ち着くのだから仕方がない。
でもまあ、『理科の探検』の「はれカメ」の連載も終わったので、以前に比べればはるかに時間がある。今思えば、毎回いったいどうやって記事を4つとイラスト(手描き)を7枚仕上げていたのかわからない。
なので今回は、自宅に持って帰ってきた本をちゃんと読むことにした。ずいぶん前に買った島田潤一郎さんの『あしたから出版社』という本だ。買ってすぐに何ページかは読んだ。読みやすくて好きな文章だ。なのに放置してあった。以前の私なら考えられない。
実家と自宅の往復の新幹線と在来線の中で読もうと、キャリーバッグには入れるのだが、とにかく電車の中ではいつのまにか爆睡していることがほとんどなので、いつまでたっても最初の方ばかり繰り返し読んでいた。今回初めて、ページが少し先に進んだ。
面白いなぁと思う。本が大好きだった私が、土だらけのにわか庭師の私の背後から、少しだけ顔をのぞかせる。
こんな昔懐かしい感じの図書カードまで買って持っているのになあ。いつまでたっても埋まらんやないか。アホのピークの更新は、なんとか今年で終わらせたい。出来ることなら(やれよ)。
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