いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ

寄る年波には勝てないし難しいことは出来ないし、行き掛かり上致し方なくブログに頼ります。

感動

2006-03-12 23:55:47 | 出来事
一昨日は今池の涅槃というお店にいた。『言葉ズーカ』というイベントに急遽出てくれということだったので。見には行くつもりだったが。前日と当日の午前中で詩を書く。一つだけだけれど。このイベントはしばらくお休みになるらしいので新しい作品をと思ったのだ。でも当然だけれど、練習不足というかほとんど練習もしないままステージに上がる。いかんやろ、これでは。もっと読み込まないと。いい加減なままやりたくはなかった。

オープンマイクはエントリーしている方が1人だけだったので、司会者やら主催者やらの権限で、どんどんステージに上げられる。昔、高校の英語の授業で似たようなことがよくあったのを思い出す。私はその頃はすでに立派なバカだったので、教科書のかげに隠れてばかりいた。

たまたま司会者と目が合ってしまってステージに上げられたらしい私と同じようなお名前の男の方のお話がよかった。というか、この方の人柄がよかった。ちょっと意地悪みたいに思えるような質問にとてもきちんと答えておられた。

岡本はなびーるさんと長谷川節子さんは、手作りの旗(ゾウリムシの絵柄が入っている)やお手玉などの小道具も使って朗読される。「詩人女帝コンビ」なんてフライヤーには書いてあったけれどとても可愛らしかった。

竹本サヲリさんの朗読と二足歩行クララさんのクラリネット。ちょっとここには書き辛い言葉を連呼されていた。そっちに気をとられていて、クラリネットの方をまったく覚えていない。

沙羅双樹ふたたびさんは、沙羅さんと双樹(夏撃波)さんのギターデュオなのだが、今回は沙羅さんがみんなの民族楽器ミンミンを演奏された。沙羅双樹ふたたびさんの演奏は今までに何度か聞かせていただいているのだが、聞くたびにどんどん2人の息が合っていく感じだ。

ザ・リフレインズは古村哲也さんと若原光彦さん。スーツ姿で2人並ぶとカッコイイのだが、でもなんか怪しい雰囲気でもある。2人一緒の朗読が非常に声が大きくて、大きな音や大きな声がとても苦手(怖くて頭の中が真っ白になる)な私にとってはけっこうきつかった。

二足歩行クララさんと竹本サヲリさんの舞踏(っていうんですか?)の初めの部分が、私の詩の中の情景にとても似ている気がした。私が書いていった詩はいろいろな人や物が空中に舞い上がっていくという内容だったのだけれど、私が頭の中で見ていた映像とだぶって見えてドキドキした。

久々にお目にかかる姫ひょっとこさんは着物姿で、私の知っている姫ちゃんとは違う人のようだった。でも前と変わらない可愛らしい声で朗読される。その後でジャージ姿の男の方が踊っておられて、な、何なんだこの人はと思っていたら、ISAMUさんがとても有名な方なのだと教えてくれた。レオナルド備前さんという方だそうだ。

橡川キョウさんの舞踏とガイさん(GUY UNIT)のものすごく激しいギターの演奏。ここでも再び頭の中が真っ白になる。でも橡川さんはとてもきれいな方。大学の時の人物デッサンの授業のコスチュームのモデルさんを思い出す。コスチュームの方はきれいだった。ヌードの方は……だったけど。

最後の舞台挨拶で姫ひょっとこさんと手をつなぐ。とても小さくてか細い指。みんなに「ほ~ら、いいだろー。姫ちゃんと手をつないでるんだぞ」と言うと、長谷川節子さんに「私は若原さんと手をつないでる」と言われた。そ、そうですか……。勝ったのか負けたのか、よくわかりません。

ISAMUさんは忘れ物を取りに戻られるなどしてリハーサルが出来なかったせいか、いつもの力が出せなかったみたいだ。でも、たくさんお客さん入ってよかったね。しばらく休んだら、また新たな活動を始めてください。

で、とにかく終わるのが予定の時間よりかなり遅くなったので、ろくに誰とも話もせぬままダッシュで帰る。あおなみ線に乗り遅れるとたいへん。で、何とか間に合う。家に帰ると、亀がまた寝ずに私を待っていた。




そして昨日は、私のオープンマイクにもよく来てくださる吉田雅子さんのパフォーマンスを見に行った。オブジェクト・パフォーマンス・カレッジの第8期卒業発表会なのだそうだ。

8期生は4人ということで、4人一緒のパフォーマンスやダンスの他に、1人1人が作られたパフォーマンスも見る。

最初は、音とあそぶということで「爆音テーブル」というパフォーマンス。テーブルのまわりに4人が座っている。2人は若い男性で、1人は若い女の子。そして私と同年代の吉田さんだ。

そのテーブルが、上で鉛筆をコツコツやっただけですごい音がするようになっていて、4人が紙に文字を書いたり図形を書いたり、消しゴムでゴシゴシやったりすると、それぞれいろんな音がするのだ。それこそ本当に爆音みたい。

文字を書き終わったと思ったら、今度は小さな急須と湯飲みを取り出して、みんなでお茶を入れたり飲んだりし始める。湯飲みをテーブルの上に置いたりずらしたりすると、これもまたすごい音。いろいろな音が組み合わさって重なり合って、4人の動きと音の対比がとても面白い。

途中で吉田さんと小林さんという男の人が立ち上がり、後に並べてぶら下げられた鍋やらフライパンやら鍋の蓋やらを叩き始める。その音とテーブルの上で湯飲みを転がしたりする音が重なり合う。

パフォーマンスというのは私にはわかりづらいことが多かったのだが、これは素人の私でも入っていきやすい感じだった。

その後は、私のオブジェということで、各人の作品の発表。最初は荒川さんという若い女の子の作品「MUSICA」。ずっと家にあってまるで親友のようだったピアノのことについて。写真にあるあやつり人形と仮面は4人が自分で作られたものなのだそうだが、荒川さんはそのあやつり人形を使ってパフォーマンスをされた。人形の使い方がとても上手でまるで生きているよう。

2番目は小久保さんという男の方の作品「素~identity」。その場その場によっていろいろな顔を使い分けて生きていく自分と素の自分との葛藤というようなものを仮面を使って表現された。小道具がいくつか出てきたが、女の人を表す赤いドレスが、本当に女の人のように思える。

3番目は小林さんという男の方の作品「Out Blue」。細いチューブのようなもので作られた手を使ってのパフォーマンス。手だけなのに、何だかよちよち歩いているようにも見えて面白い。何も言葉を発しないパフォーマンスだった。

そして次はいよいよ吉田さんの作品「雲」。舞台の真ん中に作られた窓のようなところに機織の糸のように白い糸を渡して、そこに綿の雲を並べていかれる。とても詩的な感じがする。その後、いつも仕事をされる時の作業着姿(私も知らなかったのだが自動車の修理をされているのだそうだ)で雲の詩を朗読。そして空と雲を表現するダンスをされた。

最後は4人そろってのダンス「labyrinth」。舞台のあちらからこちらへ、こちらからあちらへと、走り回り飛び回る。ものすごく練習されている感じ。すごいと思った。

何なんだろう。何だかさっぱりわからないのだが、私はぼろぼろ泣いていた。荒川さんの作品のところから、もうずっとぼろぼろだ。大声で叫んだところで届かないものは何も届かない。静かな動きでも囁くような声でも届くものは届くのだ。こんなに。

吉田さんは私がお世話係りをやっているオープンマイクでパフォーマンス(たぶん玲ちゃんのパフォーマンスだと思うのだが)を見て興味を持たれたそうだ。でも、こんなに頑張って自分を表現されるなんて、本当にすごいと思う。私はいったい何をやっているんだろうか、まったく。

オブジェクト・パフォーマンス・カレッジの9期生の募集があるらしい。今年は無理かもしれないけれど、やってみたいなあ、いつか。

☆今、愛知人形劇センターのホームページでこの卒業発表会の画像を見つけた。ここで見られます。
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2 コメント

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よかったですネ! (みやじま)
2006-03-13 12:47:24
吉田さんの詩もすてきなんですが、

パフォーマンスも勉強されたとは!

がんばっておられるのですね☆

画像もみました。なんだか本格的!

観たかったなぁ~。。

案内は頂いていたのですが、先約もあって

残念でした。。

ろみさんのレポートですばらしかったことが

伝わりました☆

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とてもよかったですよ (林本ひろみ)
2006-03-13 14:24:15
なんかずっと気分がよくない状態が続いているのですが、ぼろぼろ泣いて少し楽になれました。



吉田さんが頑張っておられるのを見て、私もちゃんとしなくちゃと思いました。



本当にカッコよかったです。

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