いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ

寄る年波には勝てないし難しいことは出来ないし、行き掛かり上致し方なくブログに頼ります。

流れる

2006-12-19 16:42:00 | 自由詩
庭に出て
古ぼけたピンク色の
ベビーバスに
ホースで水を流しこむ

赤い金魚が二匹
水の流れに
逆らうように
体をくねらせる

ベビーバスの縁から
ゆっくりと
水があふれて
芝生にこぼれる

金魚の姿が
濁った水の中
しだいにくっきりと
見えてくる

もうほとんど
ベビーバスの水は
入れかわってしまったのに
私はまだ
水を流し続ける

芝生の上に
透き通った水が
ゆっくりと
たまっていく

芝生の上を
透き通った水が
静かに
流れていく

いつも
何かが変わっていくとき
私は
水の夢を見る

まるで
夢のように
芝生の中から
グッピーが湧いてくる

芝生の間で
たくさんのグッピーが
ピチピチと
はねている

私のくるぶしのあたりに
たくさんのグッピーが
ゆらゆらと
まとわりついている

いつも
何かが変わっていくとき
私は
水の夢を見る

まとわりつく極彩色

私はそれを
一つずつ
素足のまま
踏み潰していく
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