散っても桜

きょうは実家に帰っている。平日なので父は仕事。迎えに来てもらうと父が疲れてしまうのでJRの豊岡駅からバスで帰る。でも本数が少ない。駅の待合室で待つこと３０分。直通なのに１時間もかかる。っが、このバスももうすぐなくなるという噂が。となるとタクシーか。片道７０００円以上かかるやないか。くそぅ。

バスは途中、私の卒業した中学校の前も通る。もっとも私が通っていた頃は校舎は山の上にあり、嵐だろうが大雪だろうが毎日毎日１４７段（だったかな）の階段を駆け上ったり駆け下りたりしていた。今は校舎は山の下の平地に建っている。

中学校前の停留所で何人か中学生が乗ってきた。制服は私らの頃と同じみたいだ。なんかくすんだような藍色のブレザーに同じ色のひだスカート。白いブラウスの襟にえんじ色のヒモみたいなリボンを蝶々結びにする。このへんは田舎だからなのか中学生がとても幼く見える。

しかしなんだな、私もついこの間までこの制服を着ていたような気がするのだが、もうあの頃から４０年もたってしまっているのだなあ。思えば昔からいやな奴だった、私は。今でもあまり変わってないが。で、確かに相変わらずいやな奴ではあるのだが、でもそんな自分がけっこう嫌いではない。

帰り着いた実家の前の桜はほとんど散ってしまっていた。地面に落ちた桜の花びらがずいぶん濃い色に見える。雨に濡れたせいだろうか。何だかおとぎ話の挿し絵みたいで思わず写真を撮る。