いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ

寄る年波には勝てないし難しいことは出来ないし、行き掛かり上致し方なくブログに頼ります。

走るオバサン

2007-03-29 11:54:31 | 自由詩
とにかく走り出したら止まらないのだ。
いや途中でけっつまずいたり転んだり道を間違えたり、
そんなことはしょっちゅうなのだが、
とにかく誰にも止められないのだ。
止められるもんなら止めてみぃ。
すぐ近くで見ていると、情緒不安定になってみたり、
鬱状態に陥ってみたり、意味不明の行動言動などなどなど。
だがうんと遠くに離れて見ると、
好きな場所を好きな方向にむかって好きなように走っているのだ。
橋なんか探さない。どんどん川に入っていく。
ろくに泳げないので溺れるのだが、いつも誰かに助けられる。
ありがとうありがとうと手を振りながら、
びしょびしょのまんまで走っていくのだ。
子どもの頃はどうだったのかな。
ランドセルを忘れて学校に行ったりランドセルを忘れて家に帰ったり、
そんなことは何度かあったが。
友だちのそろばんの袋か何かを男の子が高い木の枝に引っかけて、
男の子とつかみ合いのけんかをしたり、
いや何もしなくてもつかいみ合いのけんかはしてたが。
この年になって少しはおとなしくなったかもしれないが、
走ることはやめてないのだ。
もちろんみんなも走っているけど、
楽しい何かを見つけたいのだ。
子どもの頃、赤いチョッキを着たアリを見つけて、
いやただ単に胸の赤いアリだったわけだが、
彼もしくは彼女を尾行していて夕焼けの野原で迷子になった。
あの頃の私であり続けたいのだ。
今なら迷子になっても何とかできるし。
迷子になることを恐れない。
道を間違えることを恐れない。
けっつまずいて転ぶことを恐れない。
生きてさえいれば何とかなるのだ。
さあ次はあっちの丘のてっぺんだ。
あそこまで行けば海が見えるぞ。
きっと。
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