木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

隣の人生

2016-02-24 23:40:53 | ひとりごと
息子のダンス友達が仕事を手伝いに来た
年に数えるほどしか手伝ってもらうことはないが、今日は向こうの都合でやってきたのだ
今仕事はあまり忙しくない 月末までに仕上げなくてはならない仕事はあるもののどっちかというと暇な部類だ
先週息子が「友達がお金がないって言ってるんだけど、バイト無理だよねぇ?」と言ってきた
まぁ何とか仕事を作れんでもないので、一日くらいだったらいいぞ と言っておいた
それが今日だった
実は彼は今日バイトがある
そのバイトを休んでうちにバイトに来る
それはつまり今お金がいるってことなのだ
息子も同じようなものだ
「週末に友達の結婚パーティーがあるから29日じゃなくて26日に今月分をください」 と言われている
ワーキングプアという言葉は彼らにジャストフィットするわけじゃない
やりたいことをやって、それ以外の時間に働いているんだから当然と言えば当然の結果
僕らの若い頃は仕事をやってその余った時間で青春していたから根本的に違う時間を生きている
将来はどうなるのか・・・知らんわからん関わらん

三人で昼食を取っていた時にお客さんが来た
あるお客さんAが紹介してくれたお客さんBだ
二日分くらいの仕事の材料を持ってきた
その折、Aの話をする
Aは僕ら木の業界では珍しく後継者がしっかりとしている貴重なワーカーだった
今30代の半ばくらいのその息子はイケメンでおとなしくて、いつも作業場の中で黙々と働いていた
Aは大体いつも事務所にいて僕らの相手をする時以外もあまり作業場には立たず本当に必要かどうかわからないデスクワークに明け暮れていた
ただしこの人は仕事ができないわけじゃない
手先は非常に器用で自宅で家業を手伝いながら腕を磨き、やがてそこを飛び出して奥さんと二人三脚で作業場を借り、そこを店にしてやがてそのままその住居兼作業場兼店を買い取って仕事を軌道に乗せた実績がある
僕の記事を読んでくれてる人にはもうわかったかもしれないが・・・
いや分からんだろうな昔の記事だ
http://blog.goo.ne.jp/popg888/e/6485594ad926c0388ead9c500c2a2d47

2010年にリタイアが現実じみた話をしてた
その頼りになる息子が他所で独立したいと言い出した 
B「あのおとなしい息子、ある時仕事場へ行ったら急に頭のてっぺんの毛が全滅してたんだ 本人には聞けないからAに聞いたら、独立を言い出すのに悩みに悩んであんな風になってしまった という」
なんでも小遣いくらいの給料しか渡してなくて、急に大工になりたいと言って家を飛び出したんだそうだ

多分親がその分貯金をしてるんだろう と思うがそれを伝えることはなかったのか
それとも本当にそれだけのお金を渡して終わってたのか 詳しい話は分からない

「今、Aは仕事してるよ (Aの)兄ちゃんをまた呼んできて二人で働いとる」
幸せって何なんだろう・・・
息子がいなくなって夫婦でまた頑張る
若い二人で頑張ったその家で還暦過ぎてまた二人になった

「えっ? どってことないよ 二人で幸せにやってるよ」 と言ってくれればいいが。。。

コメント (4)
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