一流料亭にも味噌を卸している
老舗の高級味噌屋「鶴亀味噌」
そこの主人が亡くなった
飲み屋からの帰り道、酔っ払って石段から転げ落ちて死んでしもうた
その鶴亀味噌の跡取りが…また、エライ良い男での~~
その名を升一郎さんと言う
このお方、少々すっ頓狂なお人柄での
父親の仏式葬式じゃ~言うのに拍手を打ったり
弔問客に「この度はご愁傷さまで」っと挨拶したり
かといってボケでは決してない
若いし、ルックスも良いし、何だってソコソコ出来る
この「ソコソコ出来る」ってのが問題で
逆手に言うと…
「何をやらせてもモノにならない」っとも言う
あ~この言葉・・・私には耳に痛い言葉じゃ(笑)
さて、そんな葬式の晩に
死んだはずの父親の遺体が歩いたっ!
あんまり出来損ないの跡取りを心配して
父親が死んでも死に切れんで歩いたんじゃ~なかろうか?
なんぞと口さがない輩がウワサをした
すっかり心配した親族が初七日もやっと明けた頃に
升一郎さんを伴って、吉原の「幻月楼」って飲み屋で
飲み会をセッテイン「グー」した(笑)
が、その「幻月楼」こそ、死ぬ前に父親が行っていた飲み屋であった
「幻月楼」からの帰り道、父親が落ちたであろう階段を覗いていたところ
升一郎さんは何者かに石段から突き落とされそうになる
っていうことは…父親は事故ではなく、殺されたのか~っ!?
「幻月楼」で出会った幽霊話の得意な幇間(タイコモチ)の与三郎
幇間ってなくらいだから男なんだが…
あまた降って湧いたかのような縁談話を振り切る為か
升一郎さんは与三郎に言い寄ったりします
本気なのか何か思惑があるのかがイマイチ解らない(笑)
これに今市子流の「あやかし」さん達が見え隠れしつつ
話はどんどんと進んでまいります
全部で4話。
店の名も「幻月楼」だが…なんだか升一郎さんも幻のような
ウソがホントでホントがウソか~
特とその目でご覧くだされ~~(笑)
ホラー雑誌とホモ雑誌と動物雑誌にしか漫画を描いた事のなかった作者が
初めて綺麗~な少女雑誌に「ホモっぽい?」漫画を描いた?
ってな風に「あとがき漫画」に描いてあったが…
結局、予定は「ホモ」、過程で「SF」、結果「ファンタジー」と
変身していった漫画らしい(ガハハハハハハハ)
今市子の漫画は…内容までが変化自在の「あやかし」で大変面妖である(笑)