顎関節症

小学生の頃に水前寺清子さん主演で「ありがとう」っというドラマがありました。
涙あり笑いありのホームコメディドラマってな感じです。
昔は家族で居間に集まり、こういったドラマを
みかんを食べたりしながら、良く見たものです。

バー様は目が悪いのでＴＶのスグ前で（張り付く様に座っておりました）
ジー様は亡くなっておりましたので、仏壇の中から…（笑）
私と弟はストーブの前を陣取り
父と母は最後列で並んで座り
当時飼っていた猫のタマは父の膝の上でと
それぞれの場所も決まっておりました。

あれは…ジンギスカンを食べ終わり
頂きモノのリンゴを食べながら「ありがとう」を見ていた冬の出来事です。

その日のドラマも水前寺清子さん演じる「愛（ラブチャン）」の
ストコドッコイな楽しい勘違いから、様々な人々が巻き込まれ
そりゃ～もう、楽しいお話の内容でした。
小学生の私は、女の子になる一歩手前ですから…
その日も何の恥じらいもなく、大口を開けて笑っておりました。

と、その時…
確かに耳に聞こえてきた「ガクっ！」と言う得体の知れない音がし
私の下アゴがダラ～ンと垂れて、口の中のリンゴが床に落ち
ジャイアント馬場さん真っ青の長～い顔になってしまいました。
アゴが外れてしまったのです！
隣の弟の肩を叩きながら
「アフェ　フェンフェナッファ～」（アゴ変になった～）っと叫ぶと
一瞬、目をまん丸に見開いた弟は…大爆笑！
それを聞きつけた父母も私の顔を見て…大爆笑！
何だろう？っとＴＶから私に目を向けたバー様も
入れ歯を飛ばしながらの大爆笑！
猫のタマですら「ア然～」っとした顔を私に向けました。

アゴの付け根の激痛もあり、みんなの理不尽な笑い声に腹も立ちで
私は再度、叫びました！
「フェタフェヨ～！フャフャイフョフョフャナフャヨ～」
（痛いんだよ、笑い事じゃないっしょ！）
半泣きで訴える娘を尻目に、笑い続ける家族
弟なんぞ「姉ちゃん、やめて～！腹が痛い～」っと泣く始末。
そんな、家族を見ながら…つい、私もつられて笑い出してしまいまして…
「ふぇたふぇ～！」（痛い～！）っと泣きながらの大爆笑！
と、その時もう一度「ガツっ！」っと音がして…
見事にアゴが元の位置に戻りました～（めでたし、めでたし）

さて、それから早いもので３０数年の月日が流れ～
そんな出来事も忘れて、ゴルフ場でランチを楽しんでいた時に
「んっ？」…「アゴの付け根が痛い…」…「イタタタタ～！」っとなりました。
「噛めない！」＝「食えない！」っとなりまして
病院で出た診断結果は「顎関節症」でした。

コレになる原因は
①何かに熱中したり緊張して強く歯を食いしばる
②オフィスの冷房がキツくて歯を食いしばる
③仕事で悪い姿勢を長時間続けていた（猫背等）
④仕事のストレスで夜よく眠れない
⑤片側の歯が悪いため反対の歯だけで食べ物を噛む癖がある。などです。

私に当てはまるのは…①番
つまり、知らず知らずのウチにゴルフをしていて
歯を食いしばっていたらしいのです（笑）
「お～し、飛ばしたるぞ～！！」との思いが、
歯を食いしばる行動となったらしいです（ハハハ）

私の場合は軽傷でしたので、あまり硬いモノを咬まずに
安静にしていただけで自然に治ってしまいましたが…
重傷になると外科的手術も必要になるそうですので、ご注意下さい。

ゴルフ場にて急にアゴが痛みモノを噛めなくなった時…
私は「天ぷら御膳」を食べておりました。
「エビ天」「あなご天」「様々な野菜天」が彩り良く並べられ
食人の食欲をそそります。

私は一番好きなモノを最後に食べる「クセ」がありまして
その日も「エビ天」を最後に食べようっと楽しみに取っておりました。
丁度、「エビ天」の前に「レンコン天」に歯を当てたところで
激痛に襲われた私の「痛くて食べれないヨ～」の言葉を
聞きつけたダンナ様は…
あろうことか、「大丈夫？」っと言いながら…
私の大切な「エビ天」に箸をのばしパクついたのでございます！


私は最近、物忘れが激しいお年頃を向かえておりますが
この、この事だけは、一生墓場まで胸に刻んで参りたい！っと
思っております。
「食い物の恨み…はらさでおくものか～」
（ヒュ～ドロドロドロ）←恨みの効果音。