今年も残り二十日ほど。深谷市議会12月定例会が開催中で、今日11日(水)、ここ数回と同じようにラス前5人目に一般質問をします。
テーマは中心市街地の道路・公園、登録の要らない移動サービス、コロナワクチン。時間はわかりませんが午後になるでしょう。
傍聴で、LIVE配信 でぜひ。
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また、10日、11日の市内新聞朝刊に会派・小林ミルク議会レポートを折込みました。
小林分だけ全文コピー&ペーストします。
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9月議会の一般質問
Take in the sheets ―シーツを取り込んで(映画『オッペンハイマー』より)
今回は「原爆の父」を描いた24年アカデミー賞受賞映画から。妻に当時の実験成功を伝えるメッセージがシーツで伝えられたことが印象的で、先端技術と日常的な感覚との切り離しようのなさの例として引用しました。
まず「1福祉社会を生きる市民の希望のために」。日常生活用具、ストーマ装具(人口肛門・膀胱の糞尿袋)の給付補助基準額を、値上げに対応して引き上げてほしいという市民の声を取り上げました。以前に鈴木議員、今回は小泉議員も質問していて、平成18年の設定以来一度も変更されていないそうです。
障害福祉課の答弁は「優先順位や実施時期等を考慮し検討する」。引き上げをお願いし、ストーマ使用の方の声を伝えました。いわく、「あまり使われてない小学生のミストファンや、期間限定の新札イベントの予算の少しでも回してもらえれば、これから一生ストーマを使わなければならないわたしたちにも明るい光がさします」。現在のような袋状ストーマの国内発売は1960年代。健康のための大きな技術です。
続いて「2 DX過渡期をコミュニティ更新のチャンスとするために」。いまや紙資料をほとんど使っていないという埼玉県庁などの例から、DXはじっくりききたいと思っていたテーマでした。シニアの多い市民活動支援の仕事でもコロナ禍で苦肉の策としてオンライン化が進み、その過程でQR決済でのポイントバックなどITを使う楽しさが普及に威力を発揮しています。新たな技術がとくに旧い価値観と交差する過渡期こそ、コミュニケーションのかたちからコミュニティを更新するチャンスではないか。そう思っての質問です。
深谷市は時事総合研究所「全国自治体DX推進度ランキング2023」で県内2位(全国96位)。検索すると市ホームページ(以下「HP」)以外の紹介も多く、市発情報とそれら外部情報をミックスして質問しました。情報が多い分、質問内で自身こぼしたように「こんな細かいことばっかりきいてどうすんだ」という感じになりましたが、おもなキーワードをピックアップします。
書かない窓口・ワーキンググループ 新庁舎オープンの目玉の一つだった、ユーザーである市民から窓口でききとって本人は署名だけでいい「書かない窓口」を市民課から1階横方向に広げている。プロジェクトを進めた「ワーキンググループ」は複数課から組織され、市としてはデジタルに強い人材を育てて全職員に波及させる方向。
OODA(ウーダ)ループ デジタル化推進に「絶えず行動を微調整しながら進める手法」。パソコン上の業務を自動化する「RPA」、書かれた文字をデータ化する「AIーOCR」などのツール導入で採用した。開発などの分野では「アジャイル」と呼ばれ、展開がスピーディになる。小林は「4サイクルでなくロータリーエンジンのような」とたとえた。
LoGoチャット LINEのように手軽なビジネスチャット。現在1300アカウントが外部関係者を含めて発行され、すぐに本題に入るLINEのように役所に多い形式的な記述が減って効率化に役立っている。
公式LINE ユーザーの「欲しい情報」に合わせ絞りこむ「セグメント配信」で、現在7千以上ある既存HPへのアクセスを増やしている、登録者は8月末日で1 万2363人。
紙印刷・業務時間の削減 紙印刷は4年度比で6年度末までに20%削減が目標のところ、実績は5年度末時点で14%削減。「業務のデジタル化」では前出RPA、AIーOCR、音声テキスト化などの活用で、5年度実績で9120時間の業務を削減している。
最後の引用はP・K・ディック1968年のSF作品から。1982年公開の映画『ブレードランナー』の原作としても知られる名タイトルを、DX過渡期の印象として引用しました。
質問後、荻野企画財政部長にあいさつに行くと「こちらも勉強になりました」。最後、「DXでできた時間に何をしますか」という質問への「相談業務もわたしたちの大きな仕事。できた時間は市民の声をきくことにあてたいです」という部長の答弁は、傍聴にきてくれたとなり町市議が「あれには、正直、感動しましたよ。満額回答、というか。うちの市職員からは聞かれない答弁です〜深谷市職員の幹部、自分の言葉で語る姿は良かったです。公務員の矜持を感じましたよ」と感想を送ってくれました。
議会改革
定数、議員報酬、議会・委員会の公開・発信などを調査・検討する議会改革委員会が11月で6回目になりました。定数は次回選挙まで現状のままというように、意見がまとまりつつあります。議員24人の委員会は議場より意見も活発でおもしろく、ここでの議論も市民にもっと伝えたいです。
農福連携
最初の当選直後、22年に始めた「議員カフェ」をきっかけにした県北市議のグループで、10月に熊谷市の農福連携拠点2か所を視察。11月には、この地域の関係者が交流した埼玉農福連携コンソーシアムに、昨年県南部に加えて深谷で農業二拠点生活を始めた方と参加しました。事例発表はどれも現場の苦闘ぶりと、何より農業と福祉の組合せで広がる楽しみにあふれていて、大きな刺激になっています。
議会だより
編集委員として表紙原案を担当するようになって5号目。1984年にジャンルを越えたミュージシャンが個性派ジャズピアニストの曲を取り上げた『セロニアス・モンクに捧ぐ』のジャケットを参考した今回はいちばん気に入っていて、もっとも修正も少なかったデザイン。議員改革委員会でも議会の発信は話題になっていて、もっと内容の更新を進めたいと思っています。
12月議会の一般質問は11日(水)4人目。テーマは中心市街地の道路・公園、登録の要らない移動サービス、コロナワクチンです
ハル・ウィルナ―のプロデュース作はほかにニーノ・ロータ、クルト・ワイルなど
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