「ブーツストラップ」と誤解していたり,「ストラップ」に捕らわれて「編み上げ靴の紐」などと誤解している向きが多いが,本当は,靴(特に編み上げ靴?)のかかと部分にある「つまみ皮」のこと。
コンピュータが動くにはプログラムが必要だが,昔のコンピュータは電源を入れた直後にはメモリには何のプログラムも入っていない。そこで,スイッチの組合せなどで,「プログラムを読み込むためのプログラム」を設定する。当然短いものだから,それだけで十分な機能を持てるわけがない。そこで,少しましな機能を持つプログラムを読み込み,さらにそのプログラムはもっとましな機能を持つプログラムを読み込む。というようなことを何段階か重ねてすごいコンピュータプログラムをインストールする。この過程を「ブートストラップ」と呼ぶ。
なぜ,これをブートストラップと呼ぶかと言えば,「靴のブートストラップを思いっきり引っ張り上げれば,我が身は中に浮かぶ」という(元々はほら吹き男爵の話に出てくるというのだが,ここに書いてあるという証拠を出せる人がいないようなのだ)馬鹿馬鹿しいお話に端を発する。つまり,「コンピュータが自分を動かすためのプログラムを自分で生成する」みたいな点が似ていると言うこと。