第一の知恵 変化のきざし
新しい霊的な目覚めが、今、人間の文明に起こり始めている。
この目覚めは、ふしぎな偶然の一致に導かれていると体験した人々が
一定の数に達することによってもたらされる。
第二の知恵 今という時
物質主義と化学万能主義にかわって、
新しい、より完全な世界観が生まれようとしている。
私たちは地球上での人間生活の真の目的と宇宙の真実の姿に目覚めてゆく。
第三の知恵 エネルギー
私たちは、常に動いているエネルギーからなる世界に住んでいる。
私たちは自分のエネルギーを自分の欲する方向へと放射し、
他のエネルギー体に影響を与えることができる。
第四の知恵 権力闘争
多くの人々は聖なるエネルギーの源から切り離されており、
無力感と不安を感じる。
そこで、他人からエネルギーを盗もうとする。
これが人間の争いの原因である。
第五の知恵 神秘体験
私たちは自分の内なる神のエネルギーとつながった時、
すべてが一つとなった神秘体験をする。
神秘体験には体が軽くなり、愛に溢れた感覚が伴う。
第六の知恵 過去の清算
無意識に行っている、他の人々からのエネルギーの盗み方に気が付くと、
内なる神とのつながりがさらに強まり、私たちはより霊的に成長し、
自らの使命を知ることができる。
第七の知恵 流れに乗る
自分の使命を知ることに寄って、偶然の一致の流れが速まってゆく。
夢、白日夢、直感が、私たちをさらに先へと導いてゆくようになる。
第八の知恵 人との新しいかかわり方
すべての人々の中に美しさを見ることによって、
私たちはその人々を神聖な自己へと高め、
その人々から、自分たちがその時に必要なメッセージをもらうことができる。
第九の知恵 新しい文化
霊的に進化成長するに従って生産技術は自動化され、
私たちは自己を成長させることへと人生の焦点を移してゆく。
究極的には、私たちの体は霊体へと変容してゆく。
第十の知恵 ヴィジョンを保つ
霊的な成長を続けるためには、自分の人生の目的(バースヴィジョン)を
思い出す必要がある。
また、人類全体がどのような社会に向かっているのか、
その未来ヴィジョン(世界ヴィジョン)を知り、
心の中に保ち続けることが大切である。
第十一の予言 シャンバラの秘密 ジェームズ・レッドフィールド(角川文庫)より
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私には全体主義的な発想はなく、
また、世の中全部を善くしようとの理想を持っているわけではない。
それぞれの価値観や考えがその人を形成していると理解しているつもりだし、
それを尊重する背景には、
自身のそれに敬意を評して欲しいとの期待が込められているからだ。
それは単に、余計な問題を産生せず、
その労力を他へ使いたいとの考えに他ならない。
ただし、世の中を、毎日の報道を見聞きするたびに思うのは、
本来は単純で簡単なことをわざと難しくしている出来事が多過ぎるのではないか、と
感じてしまうのだ。
先日「広がる貧困(宇都宮健児×猪股正×湯浅誠 明石書店)」という本を頂戴した。
そのサブタイトルにはこう書かれている。
「貧乏も、職がないのも、生きづらいのも、決して『自己責任ではない』」と。
自己責任論の中でイラクへ渡航した青年は日本に見殺しにされた。
もちろん、賛否は当然あるだろうが、
その言葉の下では家族は私見を述べることはおろか、
怒りや悔しさを露にすることすら、
私たち国家や国民は許さなかったのではないのか、と思う。
現在の世の中では、誰しもがその落とし穴に陥る可能性を否定できないのだ。
都合よい言葉がひとり歩きする一方で、
私たちの自由も権利もいつの間にか奪われてしまう。
それは雇用問題然りで、社員と派遣、富裕層と貧困者など、
二極化と称する対立を生むことで、本題に目が向かないように工夫されている。
これは為政者へ国民の反発が向かないようにする手法であり、
帝王理論、かつて江戸時代に家康が使い、
200年以上も続いた手法が現在に用いられたことになる。
当時との相違は、現在は民主制であり、公選法がある点だが、
これが機能していないことは社会を見渡せば歴然としている。
上記に示したように、十の知恵には現在を生き抜く鍵が書かれている。
進化や再生という強いビジョンのシフト下では、あらゆるものを導く力になる。
それは世界と連動し、知恵がもたらす恩恵が私たちや自然を本来の姿へ、
そこには現在ある社会とは相違する「光に満ち溢れた世界」が見えてはこないだろうか。
人間は誰しもが、幸せになりたいと思い、幸せでありたいと希うのだから。