それがわかるようになるまで
あまりにも時間を費やした自分が愚かしい。
28日、御不動さんの日、最後の護摩焚きの日に深大寺へ行き、御参りをした。
突如、入院先で一緒だった仲良しのKちゃんも同行することになり、
盟友とKちゃんと3人で。
風もなく、御天気にも恵まれ、本当に爽快な気分を味わっていた。
私はある供養をしたあと、心願・良縁成就をお願いした。
あまりにも御作法が美しいので、僧侶の手さばきに惚れ惚れし、見入ってしまった。
Kちゃんはお清めの水に落っこちて靴からどぼどぼと水滴は落ちるし、
みんなで「厄が落ちた」と言って笑った。
その後、東京女子医大病院へ行き、私は予定外の予約となった。
診断書作成をお願いしていたのだが、やはり診察をしながら作成しましょうということになって、
私もそのほうが願ってもいないことだったので、快諾し、予約となった。
翌日、ある夢をみて目覚めた。
それは彼の夢で、彼との信頼関係を構築していくには毎日の積み重ねが必要だという話で、
私がそれを彼に伝え、もし言い訳でもするなら、
今回のニューヨーク行きは“なかったこと”にすると伝えているものだった。
盟友にこんな夢をみたと伝え終わるほんの少し前、
携帯には「非通知」と表示され、電話が鳴った。
言わずとも彼からだった。
そして、夢で見たとおりの話を彼として、お互いに信頼について語り合う結果となった。
彼の刻印ができあがった。
そして、私のペンネームである名前の刻印も。
それが引き出物のように作り手が気を利かせてくれたことで、
感動して、わんわんと声をあげて泣いた。
もちろん、作り手はそこまで感動してくれるとは・・・といって、
私の泣いている姿をみて、嬉しそうにしていた。
ある恩師の一言で、暮れの深大寺へ向かうことになった。
今日は深大寺にとっても特別な日のようで、
そこに身を置ける幸運は、言葉では表現できないほど、幸せな気分だ。
祈る。
宗教を持たないものが祈る。
平和を、愛を、健康を、幸福を。
暖かくなったらヨットクラブに復帰しようと考えた。
オーナーに電話を入れた。
「おっと、MM、元気でいるか?」
いつの間にか私はmmというあだ名が付いていたらしい。
mmはイニシャルであって、なんだか好かんのだ。
海は怖い。
だから、現状、つまり、障害者になった旨などを伝え、それでも陸当番でもいいので
ときどき顔を出していいですか?と尋ねると
当然だ!!との嬉しい返事に心は躍る。
いや、彼らも厳しい世界にいるからだろう、他者への受容には寛大なのだ。
船に乗れという。
なにもしなくていいから乗って、十二分に楽しめ・・・・という。
なぜ、温かいのだろう。
そうじゃない人、つまり、自分のことしか考えない人もいっぱいいる世の中で
この人たちは相変わらず、海の男だし、温かかった。