風の生まれる場所

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言葉へ置き換えていけたら・・・

日本とフランス、生活や制度などの違い

2013年05月06日 08時07分28秒 | エッセイ、随筆、小説

オモテ布団で寝たい。
とかねがね旦那に言われていたのと、オモテ布団なるものがなんであるかに好奇心をそそられたわたし。
フランスで販売するどでかい昭和を思わせる布団は、紛れもなく日本製だった。
長いこと布団なんかで寝たことがないわたし、しかもフランスで布団と出会うとは思わず笑ってしまう。
布団で寝ると痛みが激しくなるんだよなぁ~と、つぶやいてみる。

軽度外傷性脳損傷の重篤な後遺症のひとつに、全身の激痛がある。昼間は忙しなさで忘れる時間が持てる。が、夜はそうはいかない。そして、痛みのために熟睡できずにきた。おまけに膀胱直腸障害は排尿がよくわからんことになっていて、一滴しか尿が出ないのにトイレに駆け込むほどの尿意という相反する体の反応。夜は最低三回、昨夜は五回、そんな状態で夜を過ごした。

フランスで軽度外傷性脳損傷の支援団体をみつけた。すぐさま医師と専門家を紹介され、面談したいとの申し出を受けた。また、フランス語が全くできないためにしばらくは働けないわたしに対して、国からの援助を受けられることも合わせて教えてもらう。痛みを精神的なものによる、仮病としか扱わない日本とは大違いだと思った。しかも、交通事故受傷というはっきりとした原因がありながら、被害者が泣かされる現実が日本には根深い問題がある。

フランス人映画監督が神戸淡路大震災を描いた「メモリーズコーナー」を観た。震災をテーマにしながらも日本の孤独死を物語っている。また、日本の子どもの貧困率が六人に一人という話を知人から聞き、わたしはなにも日本のことを知らないのだと痛感した。

フランスも生活保護受給者や移民問題など山積するものの、人間が最低限生活を維持できるために、パンの価格の安さに驚いたことがある。それに比べると、日本の米は高級品になる。いろいろなことを違った角度から見ていくと、日本は敗戦国でいまなおアメリカの植民地だと否定できない。福島はじめ、安全や人間らしい生活とは日本にいると考える隙なく生活を余儀なくさせられる印象を持つのはわたしだけなのだろうか。


何枚かの毛布でクッション代わりになる自作オモテ布団をこしらえた旦那は得意げな表情を浮かべている。父からプレゼントされたホットストーンで、ストーンマッサージをしてもらう。決してうまくはないけれど、愛情こもるマッサージに感謝する。

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