おしえてください
この世に生きとし生けるものの
すべての生命に 限りがあるのならば
海は死にますか
山は死にますか
風はどうですか
空もそうですか
おしえてください
わたしは時折 苦しみについて考えます
だれもが等しく抱いた悲しみについて
生きる苦しみと 置いてゆく悲しみと
病いの苦しみと 死にゆく悲しみと
今の自分と
こたえてください この世のありとあらゆるものの
すべての生命に 約束があるなら
春は死にますか
秋は死にますか
夏が去るように
冬が来るように
みんな逝くのですか
わずかな生命に きらめきを信じていいですか
言葉でみえない 望みといったものを
去る人があれば 来る人もあって
欠けていく月も やがて満ちてくる
業の中で
愛は死にますか
心は死にますか
わたしの大切な故郷は
みんな逝ってしまいますか
注訳①
上記の歌詞は、繰り返し部分は省略しています。
注訳②
防人とは、さきもりと読みます。
古代中国や日本の飛鳥時代から平安時代、律令制度下で行われた軍事制度の意。
生命の約束について、
空を見上げるとき、海と語るとき、風に遊ばれるとき、光に導かれていくとき、
考えたりしています。
その答えを希求するのではなく、
ただそれを考えることが生命の悦びに素直に従うことのようで、
心も身体も心地よくなるのです。
防人の詩とは、歌手のさだまさし氏の楽曲です。
この歌詞の深さに、魅了されています。
考えさせられています。
そして、生命を想うのです。