【その9】
台風のなか 何とか実家に辿り着けたものの、翌朝になっても まだ台風の強風域からは抜けてなく、外はあいかわらず嵐のままだった。
嫁さんと娘は ゆっくりと療養したおかげで体調が回復し、ようやく出かけられる状態になっていたが 台風のなか出かける訳にもいかず、家にこもり凄い勢いで流れていく灰色の雲をぼんやり眺めたりしていた(台風に慣れっこである沖縄の人は 台風のなかでも、平気で出かけるのだが やはり台風慣れしていない二人を連れて出かけるのはマズイと判断した)
夜は親父や兄貴と一緒に食事する予定になっていたので、天気が回復してくれるか心配していたが、夕暮れ時になって ようやく風雨がおさまってきた。
親父らには初めて娘を引き合わせる事になるので 娘にうんと“おめかし”させて街へ出た。
本当は3月の末か4月の頭にでも、上京してきてもらい 引き合わせる予定でいたのだが 先の震災(3月11日)で予定が頓挫してしまい、今の今まで合わせる事ができなかった。
“祖父”となった親父は 初めて見る孫に 終始ニコニコし嬉しそうだった。
孫の誕生を心待ちにしてもらっていただけに、ようやく引き合わせる事ができてホッとした。
(つづく)
台風のなか 何とか実家に辿り着けたものの、翌朝になっても まだ台風の強風域からは抜けてなく、外はあいかわらず嵐のままだった。
嫁さんと娘は ゆっくりと療養したおかげで体調が回復し、ようやく出かけられる状態になっていたが 台風のなか出かける訳にもいかず、家にこもり凄い勢いで流れていく灰色の雲をぼんやり眺めたりしていた(台風に慣れっこである沖縄の人は 台風のなかでも、平気で出かけるのだが やはり台風慣れしていない二人を連れて出かけるのはマズイと判断した)
夜は親父や兄貴と一緒に食事する予定になっていたので、天気が回復してくれるか心配していたが、夕暮れ時になって ようやく風雨がおさまってきた。
親父らには初めて娘を引き合わせる事になるので 娘にうんと“おめかし”させて街へ出た。
本当は3月の末か4月の頭にでも、上京してきてもらい 引き合わせる予定でいたのだが 先の震災(3月11日)で予定が頓挫してしまい、今の今まで合わせる事ができなかった。
“祖父”となった親父は 初めて見る孫に 終始ニコニコし嬉しそうだった。
孫の誕生を心待ちにしてもらっていただけに、ようやく引き合わせる事ができてホッとした。
(つづく)