地球温暖化によって将来に暗雲が立ちこめているとは言え、世界には否が応にも大雪が降り積もる場所がある。逆説的にも聞こえるが、ここ数年の異常気象は気温の上昇と関係があるようだ。降水量の減少や熱波に苦しむ都市がある一方、未曾有の寒波に見舞われる都市もあり、温暖化の影響は地域によって多種多様である。
海外サイトにて豪雪都市ランキングが発表されていた。アメリカ、カナダ、日本などの北半球のにある人口10万人以上の都市を対象としているようで、ヨーロッパやロシアなどは含まれていないようだ。
どの場所も寒さに見合った北国で、降雪の原因となる水分源が付近に存在する。湖や海などは吹雪を呼ぶこともあり、時には都市ごと雪に埋めてしまう。住民にとっては迷惑なこと極まりないが、実に壮観な景色が生み出されることもポイントだ。
以下は海外サイトがまとめたランキングである。例により、海外からの情報は伝言ゲームのように、間違った情報が拡散されていることもあるので、我々の知っている情報とは異なる部分もあるかもしれない。まあそれも一興ということで見ていくことにしよう。っていうか青森マジかよ!
10. アメリカ、バッファロー(年間降雪量:240cm)
エリー湖を東に臨み、カナダとの国境沿いにある都市バッファローはカナダの多くの主要都市よりも大量の積雪に見舞われる。北極の気象パターンに近いことに加え、”湖水効果雪”という現象により積雪量はさらに増大する。猛吹雪によって街全体が埋まってしまうことでも有名だ。雪かき以外の活動は全て停止せざるをえない。
9. アメリカ、ロチェスター(年間降雪量:251cm)
ニューヨーク周辺よりも平均10cm多い積雪量を有する。カナダにほど近く、オンタリオ湖の南に位置するロチェスターは湖水効果雪によって大量の雪のほか、時折猛吹雪にも見舞われる。特に悪名高いのは1977年に襲ったグレート・ブリザードだ。時速96kmにも達する止むことのない風が湖から雪を吹雪かせ、その数日で数人の死者も出ている。一部の地域では9mも雪が積もり、除雪するまでに2週間もかかった。
8. 日本、秋田市(年間降雪量:271cm)
733年頃に築かれたと見られる城柵、秋田城を擁する秋田には、32万人以上の人々が暮らしている。1997年に中核市に指定された県庁所在地でもあるが、平均積雪量は1月137cm、2月107cmと紛れもない豪雪地帯だ。亜熱帯地域にほど近いことから大量の湿気がもたらされるため、降水量も多く、年間の66パーセントが雨か雪の日だ。
7. カナダ、サグネ(年間降雪量:312cm)
サグネはケベック・シティから190kmほど北に位置する。4つの小都市が合併されて作られた都市で、14.4万人が暮らすフランス語圏だ。付近に湖や河川が流れるが、周辺地域よりも若干低い地理条件ゆえに比較的気候が穏やかで、ケベック州北部において人が居住可能な数少ない土地として知られる。ただし、都市周辺には人が住んでおらず、ここから北に向かう主要道路は存在しない。
6. アメリカ、シラキュース(年間降雪量:314cm)
米国内で最も積雪量が多い都市にあるシラキュース大学は、ミシガン工科大学の次に大雪に見舞われる大学でもある。他の豪雪都市と同様、シラキュース市もニューヨーク州に位置しており、オンタリオ湖およびオノンダガ湖が付近に存在する。シラキュース都市部の人口は14.4万人以上であり、周辺地域には66.2万人が暮らす。ニューヨーク地域の金融の要所であり、高等教育も充実している。
5. カナダ、ケベック・シティ(年間降雪量:314cm)
ケベック州第2の都市ケベック・シティは北アメリカ最古の都市の1つであり、フランスやヨーロッパをルーツに持つ美しい建築や文化を特徴としている。古い建築物以外にも、今年で60周年を迎える毎年恒例のケベック・ウィンター・カーニバルという冬の催しでも有名だ。フランス料理に炭水化物を豊富に取り入れたフレンチ・カナディアン料理は、寒い冬を乗り切るにはかかせない。
4. カナダ、セントジョンズ(年間降雪量:332cm)
ニューファンドランド・ラブラドール州に位置するセントジョンズの平均積雪量は、カナダ国内の主要都市においては第1位である。また、北アメリカ最古の都市と言われており、その起源はヨーロッパからの移民の最初期にまで遡る。ただし、大西洋を渡り同州に辿り着いた最初の人間はヴァイキングで、これはヨーロッパからの移住が始まる400年以上前のことだ。毎年3mもの雪が積もることを考えれば、彼らでさえも定住には向かないと見なしたことだろう。
3. 日本、富山市(年間降雪量:363cm)
堆く積もる雪ゆえに立山黒部アルペンルートの名物はそびえ立つ雪の壁だ。富山市は富山県の県庁所在地であり、41.7万人が生活する。秋田と同じく、比較的穏やかな気候と湿度のお陰で、凄まじいほどの雪が降る。日本海に繋がる富山湾の側に位置するために、湖水効果雪にも似た積雪を見せる。
2. 日本、札幌市(年間降雪量:485cm)
200万人近い総人口を誇る札幌は、本リストの中では最大の都市だ。日本国内でも4番目に大きな都市であると同時に、地球上で2番目の豪雪都市でもある。ケベック・シティのように札幌雪祭りという毎年恒例のイベントが催されており、この間大勢の観光客が訪れる。雪祭りに行けば、エンターテイメントや食事、冬ならではの文化イベントを楽しめることだろう。また、1972年の冬季オリンピックの開催地であったほか、世界的に有名なサッポロビールの本拠地でもある。
1. 日本、青森市(年間降雪量:792cm)
地球上でも飛び抜けた豪雪地帯であり、2位の札幌を大きく引き離す、毎年8m近い積雪を見ることができる。青森にこれほどの積雪が起こるのは、八甲田山の高地に位置するうえ、付近に青森湾および陸奥湾も存在し、北からの冷たい空気が水分と組合わさるためだ。都市周辺から吹き付ける風が降雨を雲へと変え、結果として尋常ではない積雪、濃霧、冷夏の原因となる。この風は樹氷という奇妙な光景も作り出し、見る者を圧倒する。
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