西村賢太 著
著者による、私的小説。
時代は昭和60年代頃でしょうか・・・・・。
劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける19歳の青年。
将来の希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた主人公の明日はあるのか・・・・・・。
後にこのどうしようもない男が小説家として大成するとは到底思えない内容ですが、これだけ恵まれず、卑屈に生きてきた著者だから描ける世界があったのでしょうかね
少し独特で、いささか古風な言葉の言い回しが気にはなりましたが、経験から得たものだからこそ描ける光と影の世界。
西村さん、よくぞここまで這い上がって、我々に投げかけてくれました・・・・・・と思いたくなるような一冊でした。
ちなみに映画化もされているのですが、これを映像化して何が面白いんだろう?。。。。。。
疑問の残る所ではありますが 意外に?と言ったら失礼ですが、なかなか評判は良かったみたい
そう言われると観てみたくもなるけど・・・・・・どうかな?