監督 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
『バットマン』シリーズで主人公を演じたマイケル・キートンが、かつてヒーロー映画で人気を博した俳優に扮し、再起をかけてブロードウェイの舞台に挑む姿を描くブラック・コメディ。
人間ドラマに定評のあるアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が『ゼロ・グラビティ』で撮影を担当したエマニュエル・ルベツキを迎え、ほぼワンカットの映像で見せる。
カメラの長まわしを多用している様からも分かるように、とにかく舞台という物にこだわって作られた映画だという事が伝わってきます。
言うなれば、舞台をそのまま映画で撮ったという感じでしょうか。
流行のハリウッド映画を皮肉るシーンなんかも多々あったりするんだけど、結局はその映画で見せてるじゃん・・・・・・と、突っ込みたくなるんだけど、流石にこれを舞台で再現するのも無理があるしね
その辺りの、映画と舞台のハイブリッドという見せ方が新鮮味を感じたかなという映画だったように思います。
もちろん今まで無かったわけじゃないんだけど、今までのそういった映画は舞台風のものを映画に撮ったって感じだったよね。
これはね、舞台にこだわった演出でありながら、やっぱり映画なんだよね。
それから、こういった映画がアカデミー賞を取ったりするようになったって事も、アメリカの映画も変わったんだなと思うよね。
でも、個人的には今までのような、芸術性とは無関係な、分かりやすく馬鹿っぽい映画も嫌いじゃないけどね
まぁ何が言いたいかというと、いろんな形があっていいと思うし、自分の感性に合わないからといって切捨てたりするのはナンセンスだと思うんですよ。
劇中にも批評家ってやつが出てくるんだけどね、あんなのに媚を売り始めたらエンターテイメントも終わりだよね