トランプ氏が第2次政権で対外攻撃の指示を明らかにしたのは初めて=ロイター
【ワシントン=飛田臨太郎】
トランプ米大統領は1日、アフリカ東部ソマリアで過激派組織「イスラム国(IS)」の幹部への空爆を指示した。
米国防総省は幹部らを殺害したと明らかにした。トランプ氏が第2次政権で対外攻撃の指示を明らかにしたのは初めてとなる。
トランプ氏は自身のSNSに「ISや米国人を攻撃しようとする者へのメッセージは『我々はあなたを見つけだし、殺す』だ」と書き込んだ。ISは米欧や中東で様々なテロ計画に関与してきたとされる。
トランプ氏は就任早々、過激派組織に厳しい姿勢を示した。「長年、このISの攻撃計画者を標的にしてきたが、バイデン(前大統領)は迅速に行動できなかった。私がやった」と主張した。
「(殺害した幹部らが)米国と我々の同盟国を脅かしていた」とも書いた。米政府は今回の空爆の標的となった人物を明らかにしていない。
ヘグセス国防長官は声明を発表し、ソマリア政府と調整して実施したと説明した。民間人の被害はなかったという。
アフリカでは米軍の存在感が低下している。ニジェールでは2023年7月のクーデターで軍が実権を握り、ロシアと接近。米軍は撤退した。テロへの抑止力が弱まる懸念が生じている。