メタのザッカーバーグCEO(中央)は米議会の公聴会でSNSの子どもへの悪影響の対策が不十分
だと批判された=ロイター
【シリコンバレー=清水孝輔】
米国の複数の議員は16日までに、米メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡を公開した。
画像共有アプリのインスタグラムなど同社のSNSについて「違法な薬物の広告に関する最近の報道に深い懸念を表明する」と述べた。9月6日までに質問に回答するように求めた。
書簡は19人の議員が連名で出した。メタが手がけるSNSに表示された違法薬物に関する広告の数や、関連広告で得られた収益など15個の質問について回答するように求めた。インスタグラムやフェイスブックなど同社の4つのSNSについて懸念を示した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は3月、メタが違法薬物に関する広告を掲載した疑いで米連邦当局から調査を受けていると報じた。WSJは7月にもメタが自社の規約に反して違法薬物に関する広告掲載を続けていると伝えた。
議員らはWSJの相次ぐ報道を受け、メタ側に説明を求める書簡を出した。書簡では「特に広告が子どもと10代に及ぼす影響を懸念している」と述べた。
米国で広がる合成麻薬「フェンタニル」などのまん延にメタのSNSが利用されていると指摘した。
メタはSNS利用者の保護をめぐって米議員からの風当たりが強まっている。
1月には米連邦議会上院の司法委員会が公聴会を開き、ザッカーバーグ氏らSNS大手5社のCEOを呼び出した。同氏らはSNSでの子どもの被害について議員から追及を受けた。
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