事件はトランプ氏が所有する「トランプ・インターナショナル・ゴルフクラブ」で起きた
(15日、米フロリダ州ウェストパームビーチ)=ロイター
共和党のトランプ前大統領を銃撃しようとしたとして米連邦捜査局(FBI)が15日拘束したライアン・ラウス容疑者(58)の犯行の詳細が明らかになってきた。
暗殺未遂事件は15日午後1時30分(日本時間16日午前2時30分)ごろ、トランプ氏がフロリダ州ウェストパームビーチに所有する「トランプ・インターナショナル・ゴルフクラブ」で起きた。
米メディアによると、同容疑者はゴルフ中だったトランプ氏を、ゴルフ場の敷地外にある茂みの中から狙おうとしていた。
米CNNは関係者の話として、トランプ氏が同日ゴルフをする予定は直前に決まったものだったと伝えた。容疑者がトランプ氏のスケジュールをどのように把握していたのかは不明だ。
米大統領警護隊(シークレットサービス)が茂みの中にライフル銃の銃身を見つけ、発砲した。米CNNによると発砲時、トランプ氏は5番ホールと6番ホールの間にいた。
トランプ氏が回るコースの安全確保のため、シークレットサービスが先んじてゴルフ場を警戒していたとみられる。コース上で前大統領より少し前方にいた容疑者を発見し、少なくとも4発発砲した。
ロイター通信によると容疑者はトランプ氏から365〜460メートル離れた距離にいた。容疑者は現場から逃走する際、茂みにスコープ付の自動小銃「AK-47」型のライフル銃とリュック2つを残した。小型ビデオカメラ「GoPro(ゴープロ)」も見つかった。
銃撃の様子などを撮影する目的があった可能性がある。
容疑者が現場に残した所持品からはライフル銃やリュック、小型ビデオカメラが見つかった=ロイター
黒色の日産車で逃走した容疑者は現場から65キロメートルほど離れた場所で拘束された。
CNNによると茂みから逃げ出す容疑者を目撃した人が、容疑者の車のナンバープレートを収めた写真を撮影していたことが逮捕につながった。
CNNは別の目撃者の話として、少なくとも20台のパトカーが猛スピードで逃げる容疑者の車を追っていたという。
2024年に実施されるアメリカ大統領選挙に向け、ハリス副大統領やトランプ氏などの候補者、各政党がどのような動きをしているかについてのニュースを一覧できます。データや分析に基づいて米国の政治、経済、社会などに走る分断の実相に迫りつつ、大統領選の行方を追いかけます。
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