日産が発売するフェアレディZの2025年モデル(同社提供)
日産自動車は8日、スポーツ車「フェアレディZ」の新規受注を11月下旬から再開すると発表した。
新型コロナウイルス禍による半導体不足の影響で22年8月から受注を停止していた。半導体不足が落ち着き、通常の供給が可能となったことで受注再開を決めた。
日産は同日、フェアレディZの2025年モデルを25年2月から発売することも発表した。11月下旬から注文を受け付ける。
希望小売価格は約549万円から。スポーツ車ブランドNISMO(ニスモ)の専用パーツを使った「フェアレディZ NISMO」も発売する。
2025年モデルには全車種で緊急時にすぐに専門のオペレーターに連絡できる機能を採用したほか、車体のカラーも一部追加した。
フェアレディZの初代モデルは1969年に発売した。「手ごろなスポーツカー」を売り文句に、性能と値ごろ感を両立し人気を集めた。現行モデルは22年から発売されている。
決算記者会見に出席した水留浩一代表取締役(左)と山本雅啓社長執行役員(8日、東京都中央区)
FOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)が8日発表した2024年9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比82%増の146億円だった。
回転ずし「スシロー」で期間限定の100円皿キャンペーンなどで客数が増え、国内の既存店売上高は前の期比14%増と好調だった。
売上高にあたる売上収益は20%増の3611億円、営業利益は2.1倍の233億円だった。
国内が好調だったことに加え、海外のスシロー事業も部門利益が36%増の71億円と伸びた。8月には中国・北京に初出店するなど、アジアで店舗数を伸ばした。
年間配当は前の期と同じ22円50銭としていたが、好業績を反映して30円に積み増した。
現行の3年間の中期経営計画の見直しも発表した。最終年度の26年9月期の売上収益は従来目標の5200億円から4700億円に、営業利益は350億円から335億円にそれぞれ下方修正した。
国内事業の目標は売上収益、営業利益とも上振れるものの、海外事業は中国景気の減速などで想定より成長が鈍る。
中国は地方で消費が落ち込んでおり、地域拡大を急ぐのではなく、北京や天津など都市部に出店を集中させる方針だ。
米国ではスシローの1号店出店を計画していると発表した。
過去に「スシロー」の店名の飲食店を出したことはあるが、回転ずし業態ではなく、すでに撤退しているという。現在、米国ではボストンにすし居酒屋「酒林」を構える。
決算記者会見に出席した山本雅啓社長執行役員は「酒林の出店から学んだことを生かし、米国の顧客が求めるものを考えていきたい」と話した。
10月1日に社長を退任した水留浩一代表取締役は「前期の結果は売上高、純利益ともに過去最高の数字を残すことができた。中計に関しては新体制でいったん見直しをした」と話した。