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ロスチャイルド財閥-374 アメリカの歴史-26 移民受け入れをめぐるイデオロギー

2025-01-03 22:01:57 | 国際政治・財閥

 ・ロスチャイルド財閥ー370 アメリカの歴史ー23 移民の作ったエスニック社会 彼らの住んだ居住環境

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・ロスチャイルド財閥-372   アメリカの歴史ー25 自由放任の移民政策
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からの続き

 

 

アングロ・コンフォーミティ

移民はどのようにして、アメリカ人になるべきなのか。 十九世紀のアメリカで一番有力だったのは『アングロ・コンフォーミティ』の考えであった。

アメリカのイギリスイギリスからの植民者を中心に形成されたものであり、後からやって来る者は、アングロ・アメリカ的な制度や慣習を全面的に受け入れて、それに順応(コンフォーム)すべきであり、故国から持ち込んだ文化は捨て去るべきであるという考え方である。

 

それは専制政治のヨーロッパ大陸からやって来る移民が、アメリカの理念を受け入れて、アメリカの制度に適応することによって、自由と共和制が拡大するという期待でもあったのである。

しかし、この考え方は、移民のもたらす民族的伝統の価値を否定し、移民とその子孫が故国の伝統を捨てて、主流のWASP(ワスプ)的文化にどうかすべきという主張に添加していき、外国系のものを排撃しようとする運動を支えた。

これを『ネイティヴィズム』という。 

 

アメリカはアングロサクソンを中心とした、古くからのアメリカ人を中心とすべきだという排外主義がその主張であり、まずアイルランド人が攻撃の対象とされたのであった。

 

・ロスチャイルド財閥-358 アメリカの歴史ー16  アイルランド系移民https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/2dcba0475a1204638b915d5dfd17f3be

・ヨーロッパでのハロウィーン、クリスマス、そしてサンタクロース(聖ニコラウス) RJ人気記事
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最近、アホボン・トランプ(先祖は1840年代に移民居してきたドイツ系貧困白人)の影響を受けた、一部のアメリカに住む頭の弱い日本人たちまでが、何を勘違いしたのか偉そうに、自分はアメリカ人(白人かのように)と考え、白人であるヒスパニックや黒人たちを差別しようとする愚か者が多くいるのは、欧米のエリートたちの嘲笑にあっている。 

また、黒先に先に長くアメリカに住んでいるので、自分たちはアメリカ人でアジア人を差別し、白人(アメリカ人)の仲間であるという意識をもち、愚かな優越感をもっているのが最近である。 主に、トランプを支持する一部の黒人たちである。

 

まさに愚かな人間の、差別の連鎖なのである。何か人よりも優れていると思い込んで優越感に浸りたいと考える考えである。 また、トランプを支持する貧困白人にも当てはまる。彼らにとって唯一のプライドは白人というだけで、差別を行いたがる。

 

 

 

メルティング・ポット論

『メルティング・ポット』(ルツボ)という考え方は古くからあったが、この比喩が盛んに用いられるようになるのは、二十世紀になって多様な新移民が大量に入って来て、多数の民族集団が都市に雑居するようになったからである。

 

特に一九〇八年にユダヤ人作家イスラエル・ザングウィルの戯曲『メルティング・ポット』が上演されて、大成功を収めたのが直接の契機だった。

 これは、ロシア系ユダヤ人の青年作曲家デヴィッド・クイサーノが、ロシア人家族の娘と恩讐(おんしゅう)を越えて結婚する話である。 彼はアメリカを主題にした交響曲を書いている。

 

・ロスチャイルド財閥-280 ユダヤ人差別という宿命https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ebb8c4fc7c78defcb59d4ea79147bf59

・ロスチャイルド財閥ー281 タルムードとオッペンハイム銀行https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/c916730cb1ef112bbce34c1aa888bfb7

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・ロスチャイルド財閥-282 ディアスポラの歴史 そしてキリスト教の教父アウグスティヌス
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★ロスチャイルド財閥ー284 啓蒙思想とロスチャイルド家の台頭https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/318e0d1a3f9af23d313bfd982569b41f

・ロスチャイルド財閥ー285 貴族になったユダヤ人https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/35c28733ab04d21b53596462cad2da97

★ロスチャイルド財閥-286 因縁のロシアによるポグロムhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ceed704abdadd1e607c0a6bbe7a7ca94

・ロスチャイルド財閥ー287 現代イスラエルの父 エドモン男爵
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/98f678cce4f844772b3706edce01a021

 

彼の家族はロシアでユダヤ人の迫害の犠牲になり、彼だけがアメリカに渡った。 彼はキリスト教徒のロシア系移民の女性ヴェラとの結婚を考えているが、彼女の父親はデヴィッドの家族が犠牲となったポグロムの指揮官だったことが分かる。

 デヴィッドは悩むが、異なる背景を持つ多様な移民を吸収する偉大な力がアメリカにはあることを認識が、その悩みを乗り越える。そしてアメリカで様々な移民が一つに溶け合っていく過程を歌い上げた彼の交響曲は完成し、大成功を収める。

 

劇中で、デヴィッドはヴェラに向かって言う。 

「ここに偉大なルツボがあるのだ。 どよめき、ブツブツとたぎるルボの音が聞こえないかい? ケルトも、ラテンも、スラヴも、チュートンも、ギリシア人も、シリア人も、黒人も黄色人種も、ユダヤ人も、非ユダヤ人も、イスラム教徒もキリスト教徒も、錬金術師たる創造主が清めの火をもって溶かし融合させているのだ」。

 

 

 ヨーロッパから渡来する様々な民族、さらには黒人や黄色人種を含めて、多様な民族が融解されて、アメリカ人という全く新しい国民が形成されるというこの考え方は、移民がもたらす文化に積極的意義を認め、それらが合成されて、新しいアメリカ文化が形成されていくという考えである。

しかし、ルツボと言うのは、物質を溶解するために用いる耐火性容器である。  したがってルツボ論は、新来者がアメリカに急速に同化し、諸民族集団の諸特徴が急速に消滅することをきたいするものでもあった。

移民やその子供たちに向かって、溶けろ、溶けろと迫る思想・理論にもなったのである。

 

 

 

 

文化的多元論の始まり

流入する移民を無理に同化させるのではなく、彼らのもたらした文化や伝統を尊重しようとする人々もいた。 その代表がユダヤ系の哲学者が、ホーレス・カレンであり、『文化的多元論』という言葉も彼が初めて用いた。

「人は、自分の宗教や哲学を変えることができるが、祖父を変えることはできない」と彼は主張した。

 

彼はアメリカを『人類のオーケストラ』にたとえた。 

オーケストラの各楽器が交じり合って素晴らしい交響曲が生み出されるように、それぞれの人種・民族集団が独自の貢献をすることにより、美しく調和した文明ができあがるというのである。 教育学者のジョン・ヂューイも同様な主張をした。

 

しかし、このような文化的多元論の主張は、まだ少数の理想的知識人に限られており、愚かな多勢は、アングロ・コンフォーミティに根ざした移民排撃へと動き、『アメリカ化』運動が勝利し、移民制限が行われているのが現状であろう。

特に、トランプ政権では反アジア化向かっていることを、日本人は注目すべきである。 これは欧米白人の科学技術・産業を脅かすまでになった、中国・日本・韓国・台湾が影響していると思われる。

 

といっても、世界の最貧国の一つであった中国に、技術支援、巨額の資金援助、一つの中国(台湾は中国領土)を進めてきたのは、ロックフェラー財閥と、ロックフェラー・モルガンが支援する共和党である。

1972年2月、共和党のニクソン大統領が訪中し、毛沢東主席と北京で首脳会談を行い、その席で上記、中国の最恵国待遇政策が始まりである。 以後、急成長・急発展を遂げた一党独裁の中国は、アメリカの世界覇権を脅かすまでに至っている。

 

また、またお馬鹿のトランプ政権ではごぞんじのように、同盟国である反・日欧かつ、敵国である筈の親北朝鮮・親ロシア政策をとるというバカッター政策を取っている。

元々がリベラル左翼の、反米のドナルド・トランプは、現在韓反中国路線を取っているが、親中に寝返る可能性も否定できない。ただの目立ちたがりのアホボンは、予測不可能である。

 

 

 

 

(アメリカの歴史シリーズ 関連資料)

 

・ロスチャイルド財閥ー354 アメリカの歴史ー13 イギリスからの移民

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