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自動運転にLiDARは必要か、改めて問われる2025年

2025-01-06 05:36:51 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

車載LiDAR(レーザーレーダー)
車載LiDAR(レーザーレーダー)
中国市場では、高級車だけでなく中価格帯の車種へと搭載が広がりつつある。(写真:日経Automotive)

 

自動運転にLiDAR(レーザーレーダー)は必要か――。2025年は、永遠のテーマとも言えるこの問いに改めて注目が集まりそうだ。

市販車にLiDARを使わない方針を貫く米Tesla(テスラ)を筆頭に、2024年後半から中国勢の高度な先進運転支援システム(ADAS)にも“脱LiDAR”の兆しが出てきた。

 

Teslaをまねるように電気自動車(EV)を進化させてきた中国の新興メーカーは、先進性の象徴とも位置付けてきたLiDARへの信奉を続けるだろうか。

 

 

2025年は車載LiDARに関する議論が過熱しそうだ
2025年は車載LiDARに関する議論が過熱しそうだ  (出所:日経Automotive)

 

 

「LiDARに頼る者は破滅する」――。

Tesla最高経営責任者(CEO)のElon Musk(イーロン・マスク)氏は、ここまで言ったことがあるほどのLiDAR否定派だ。高コストなどを理由に「LiDAR不要論」を唱え続けてきた。

 そればかりか、同社の現行ADASは車両の前方・周辺監視用のセンサーにミリ波レーダーや超音波センサーすら使用しない。

 

使うのはカメラだけだ。2021年にミリ波レーダー、2022年には超音波センサーの搭載を止めた。

Teslaはこのカメラを中心としたシステムで、自動運転「レベル2+」に相当する高度運転支援機能「FSD(Full Self-Driving)」を実現している。

 

2023年に提供を始めたFSDの「Version 12(V12)」では、認識や判断、操作に全面的にAI(人工知能)を使う「E2E(End to End)」の自動運転技術を導入し、進化を加速させている。

 


LiDARなしで「レベル3」に挑戦

 2024年10月、マスク氏はロボタクシーを2026~2027年に発売する計画を打ち出した。完全自動運転もカメラ中心のシステムで実現する考えだ。

Tesla CEOのイーロン・マスク氏と同社のロボタクシー「Cybercab」
Tesla CEOのイーロン・マスク氏と同社のロボタクシー「Cybercab」
Cybercabはペダルやステアリングホイールを搭載していない。(出所:Tesla)

 

ロボタクシーの前段階として、2025年にはテキサス州とカリフォルニア州において、販売済みの既存車種で運転者による監視が必要ない自動運転システムを実用化する予定。

対象は主力EV「モデル3」や「モデルY」で、FSDをOTA(Over The Air)によるソフト更新で進化させるとみられる。

この計画は事実上、自動運転「レベル3」の実現を意味する。

これまでにレベル3を実用化してきたホンダやドイツMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、LiDARを採用してきた。

 

カメラ中心のシステムで高速道路、一般道を問わず「アイズオフ」走行できるのか、Teslaの自動運転技術の実力が試されることになりそうだ。

自動運転にLiDARは必要か――。2025年は、永遠のテーマとも言えるこの問いに改めて注目が集まりそうだ。

 

市販車にLiDARを使わない方針を貫く米Teslaを筆頭に、2024年後半から中国勢の高度な先進運転支援システム(ADAS)にも“脱LiDAR”の兆しが出てきた。

TeslaをまねるようにEVを進化させてきた中国の新興メーカーは、先進性の象徴とも位置付けてきたLiDARへの信奉を続けるだろうか。

 

 

記事記事 2025.1.6より引用

 

 



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