今年の手作りクリスマスケーキは昨年より安くできそうだ。
イチゴや卵、生クリームなど、ケーキに使う主な材料の値段を2024年12月と23年12月時点で比較したところ、およそ半分の品目で下がり、ケーキ1個分の合計額もわずかに23年を下回った。
店頭のケーキは値上がり傾向なだけに、今年のクリスマスは自宅でケーキづくりを楽しんでみてはいかがだろうか。
費用算出の前提になる材料の分量は、製粉大手がホームページで公開しているショートケーキ(直径18センチメートル)のレシピを参照した。
主な材料は薄力粉(100グラム)、卵(3個)、砂糖(135グラム)、牛乳(10cc)、バター(15グラム)、生クリーム(300cc)、デコレーション用のイチゴ(15個程度)。香料のバニラエッセンスは今回は含まない。
これらの材料の12月上旬時点の店頭平均単価を、全国のスーパーなどの販売データを集めた日経POS(販売時点情報管理)で検索し、各品目12月上旬に最も売れた商品をピックアップした。
POSで調べることができない生鮮品のイチゴは都内のスーパーから価格を聞き取った。各品目、使う分量に応じて費用を算出した。
その結果、材料費の合計は1339円(税抜き)となり、同様の方法で調べた23年12月と比べて7円(0.5%)安かった。
イチゴはケーキ材料費の約半分を占める
材料費のおよそ半分を占めるイチゴ(1パック、15個程度)の価格が2.1%下落したことが大きい。昨年高かった青果市場の卸値は、今年はやや下落し店頭価格に波及している。
秋まで高い気温が長引き主力の栃木県産や九州産などの生育が遅れるなどの影響があったが、徐々に気温が下がり、12月上旬時点の出荷はおおむね順調だ。
福岡産など一部では出荷が遅れる可能性があるものの、大田市場(東京・大田)の青果卸は「産地で雨など天候不順が続かなければ、クリスマスにかけて価格は平年並みで推移する」とみる。
鶏卵も4.7%下がった。22年に国内で鳥インフルエンザの感染が拡大したため供給不足となり、その影響で23年は高値で推移していた。24年は供給が回復したことで価格は落ち着いている。
一方、値上がりが目立つのは砂糖で、13.1%上がった。国内の製糖会社が調達する原料粗糖の国際価格が産地のインドやタイの天候不順を背景に高騰。円安や輸送費の上昇も製糖会社にとって重荷で、国内の上白糖などの取引価格を押し上げている。
バターと生クリームも上がった。酪農家が販売する生乳の価格は23年から据え置きだったが、包装資材などの生産コストや、都市部の店舗などへの運送費の上昇が店頭価格に波及した。牛乳はほぼ横ばいだった。
材料価格はやや下落しているものの、物流費や人件費などの上昇を背景に、今年も百貨店やケーキ専門店、コンビニなどが販売するクリスマスケーキの値上げが目立つ。
何かと出費が多い年末の懐具合が気になる人も多いだろう。今年はちょっぴりお得な手作りケーキでクリスマスを祝うのもよいかもしれない。
(杉山麻衣子、筒井恒、杵渕純平、鈴木茉央)