VW従業員らは終日ストを起こし、街中で工場閉鎖の撤回を訴えた(2日、独北部ハノーバー)
【フランクフルト=林英樹】
ドイツ最大の産業別労働組合IGメタルは3日、フォルクスワーゲン(VW)の従業員らが2日に起こした大規模ストライキの参加者が約10万人に上ったと発表した。
ストは工場閉鎖に反発し、本社のあるウォルフスブルクやハノーバーなど独全土の自動車組み立て・部品工場、子会社12拠点で終日行われた。
VWの独国内での大規模ストは5万人を動員した2018年以来6年ぶり。経営陣が公表した独国内の3工場閉鎖や従業員数万人の削減、月給の一律10%カットなどのリストラ計画について、労組は「業績悪化の責任は経営陣にある」として撤回を求めている。
ストには2日の朝番から夜勤シフトの従業員らが参加した。参加者が最も多かったのはウォルフスブルクの4万7000人で、カッセルの1万2500人、ハノーバーの9000人と続いた。
IGメタルの交渉責任者、トルステン・グレーガー氏は3日「(ストは)従業員からの絶対的な決意のシグナル。VWは正気を取り戻し、悪夢のような計画を終わらせるべきだ」と語った。
4回目の労使交渉は9日に開かれる。両者の主張の隔たりは大きく、難航が予想されている。
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日経記事2024.12.04より引用