暖かかった土曜の5日に上野の国立博物館に「薬師寺展」を堪能してきた。
主催者側の気のきいたディスプレイのお陰で金堂にある状態の光背が取り除かれてる為に360度・・後ろ側に回って普段には見ることが出来ない背中まで拝観できた。
一週間ほど奈良で旅館を取って奈良を見物した事があったが、その時の目的は御陵巡りだった。その合い間に興福寺や薬師寺にも行って薬師寺でも金堂の薬師三尊像は見たが今回のように光背のない状態は初めてであり恐らく最後であろう。
薬師寺の管主 安田 暎胤師の思い切った決断と配慮によって実現した。もう桜も終わりかけてはいたが土曜日という事もあって公園では花見の席と稼ぎ時とみてか多くのホームレスがアルミ缶などの回収で集まっていた。
奈良の古都には法隆寺(飛鳥時代)、薬師寺(白鳳時代)、東大寺(天平時代)、興福寺・・など有名な寺院が出来て今に至っている。薬師寺の薬師如来坐像は2.5メートルほどの大きさで中央に座しているがその両側の菩薩は3メートルを超える大きさである。銅製に金を施してあったが今では金が剥離されて黒光りしている。
当時銅は将に金と同じく貴重な金属であり20トン以上も輸入されたもので作られた。
坐像と言えば僕自身ルーブル美術館で見た「書記坐像」(エジプト第5王朝)が好きだ。